リバーベッドテクノロジーは10月4日、WANをソフトウェアで制御する“SD-WAN”製品の新版「SteelConnect 2.0」を発表、提供を開始した。クラウド中心のIT環境に対応し、分散型ネットワークの設計や管理などをしやすくするという。
WANをソフトウェアで制御するメリットは、低コストで帯域を確保できるネット上に、業務目的に合ったセキュアな仮想ネットワークを企業のポリシーに合致する形で構築することと説明する。
Riverbed Technology プロダクトマーケティングシニアディレクター Milind Bhise氏
Steel Connect2.0では、ダイナミックルーティング機能を強化したほか、アプリケーション性能管理(APM)ソフトウェア「SteelCentral」がSteelConnectの管理ポータルである「SteelConnect Manager」に統合され、エンドトゥエンドでアプリケーションの性能を可視化できるようになっているという。
さらに、WAN最適化ソフトウェア「SteelHead」や負荷分散装置「Riverbed Interceptor」などと組み合わせた大規模データセンターでの展開もサポートする。
SteelConnect 2.0は、インターネットとMPLSのハイブリッドWAN、支店などにある有線や無線のLAN、Amazon Web ServicesやMicrsoft AzureといったIaaSへの展開とオーケストレーションができると説明する(Azureには2017年から対応予定)。
セキュアなWANゲートウェイや遠隔地にあるLANスイッチ、無線LANのアクセスポイントを統合し、シングルクリックでの即時プロビジョニングを備え、ゼロタッチでウェブ上から管理できるとアピールした。
「クラウド時代のエンタープライズネットワークに対応するため、WANやIaaS、ブランチなどのネットワーク環境に対応したほか、 ビジネスに即したオーケストレーションを備え、設計や配置も容易である」(Riverbed Technology Technology プロダクトマーケティングシニアディレクター Milind Bhise氏)
また、エンドユーザー向け性能監視のプロバイダーであるAternityを7月に買収したことに伴い、同時にこれまでアプライアンスとして提供していたSteelCentralの機能をSaaSで提供することを発表。
支店など分散する拠点にあるSANストレージを集約するアプライアンス「SteelFusion」を進化させ、拠点側に置くゲートウェイの機能が仮想化環境で稼働する「Virtual SteelFusion Edge」も発表した。2016年度第4四半期に提供を開始する予定。