Riverbed TechnologyTechnologyは10月19日、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)やSD-WAN(ソフトウェア定義WAN)の導入に対する企業の関心調査の結果を発表した。
この調査は米サンフランシスコで開催されたVMworld 2015の期間中、平均社員数2300人の企業に勤めるさまざまな役職の出席者260人を対象に実施したもの。データセンターへのSDN導入に対する強い関心や、拠点向けの新たなネットワーク技術としてSD-WANが注目を集めていることが明らかになったという。
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なお、調査結果を示したプレゼンテーションはSlideShareにて公開されている。
今回の調査に回答した米国企業の13%では、すでにSDNソリューションをデータセンターに導入しており、現在導入を進めている企業を合わせると全体で77%にも上った。また拠点へのSD-WANについては回答した企業の約5%が導入済みで、導入を検討している企業を合わせると全体の29%に上るということが分かった。企業のSDNに対する関心の高まりが示唆される。
なお、SDN導入の理由について最も重視される点を尋ねたところ、「新しいアプリケーションやサービスをすばやく導入したい(71%)」「コスト削減(69%)」「アプリケーションやサービス導入時のミスの削減(同68%)」が上位となった。
Riverbedのシニアバイスプレジデント兼SteelHead/SteelFusion事業部ゼネラルマネージャー、Paul O’Farrell氏は、以下のようにコメントしている。
「今回の調査では、ハイブリッドIT環境がより複雑化している今日、分散型システムを採用している企業がアプリケーションの可視化とデリバリを、包括的に、より良い形で実現できる方法を求めていることが明らかになりました。SaaSが普及して帯域幅の増強が絶えず求められるようになった現在では、従来型のWANではビジネスのニーズに答えることができません。しかしSD-WANであれば、ハイブリッドネットワークやハイブリッドクラウド環境で、安全かつ最適なアプリケーションのデリバリを実現し、さらにコストの削減、スピードやアジリティの向上、管理業務の合理化も可能になるのです。調査結果を見ると、SDNやSD-WANの導入はまだ始まったばかりといえます」
「しかし、Riverbedでは3~5年後には、従来の拠点向けネットワークソリューションに代わってSD-WANが多くの企業で利用されるようになると見込んでおり、この新しい市場に備えて数年前から製品の開発に取り組んできました。データセンターから拠点、そしてクラウドへとつながるハイブリッド環境でも、最適なネットワークで最高のアプリケーションパフォーマンスを発揮できるように、今後も研究開発を積極的に進めていく方針です」