クリックテック・ジャパンは、日本での事業戦略を発表した。同社はBIツールを提供しているが、従来型のBIに加え、セルフサービス型データビジュアライゼーション、レポーティング機能とコラボレーション、組み込みアナリティクス、カスタム分析アプリケーションなど、企業内のさまざまな部署で利用できる多彩なツールを提供している。
クリックテック・ジャパン株式会社 カントリージェネラルマネージャー 藤堂正憲氏
製品の特徴となっているのが、QIX連想エンジンと呼ぶエンジンを基盤として、データを事前定義することなく、どんな項目も分析軸になり得る連想モデルによってデータ分析を行うため、ITやデータ分析の専門知識がなくても利用できる点にある。「日本ではどの業種にも満遍なく導入され、企業規模も大企業から中小企業まで幅広い」(クリックテック・ジャパン カントリージェネラルマネージャー 藤堂正憲氏)
こうした状況を受け、日本では従来から行っているパートナー経由での販売に加え、新たに日本法人自身が営業活動を行うハイタッチセールスを実施し、パートナー経由での販売と2本立てでアプローチしていく。
クリックテックでは、「IPアドレスを持った電球が登場するなど、新たな情報発生源が登場し、それを活用することで企業にとってタイムリーで、効果的な意思決定が行えるようになっている」(米Qlik Technologies Inc. 最高財務責任者 ティム・マッキャリック氏)とデータ増加が企業の戦略に大きな影響を与えていると指摘する。
Qlik Technologies Inc. 最高財務責任者(CFO) ティム・マッキャリック氏
マッキャリック氏はさらに、「データを中心において成功した企業には、3つの特徴がある。1つは経験や勘よりもデータを最優先する。2つ目としてデータに対して常になぜなのか? と問い掛け、疑いを持つ態度で取り組む。3つ目はガバナンスを重視し、独断的な判断は避ける」と話す。
データ中心で経営を行った例として、同社のユーザー企業である回転寿司チェーンを運営する、あきんどスシローを紹介。国内430店舗の鮨皿にRFタグをつけたことで取得したデータをもとに、需要を予測してデータに流すネタの量をコントロールし、それ以前に検知できなかった課題を認識することに成功した。「まさにデータトリブンカルチャーを実施した成功例といえる」(マッキャリック氏)