セルフサービス型含め日本市場での展開を拡大--クリックテック

三浦優子

2016-10-11 07:00

 クリックテック・ジャパンは、日本での事業戦略を発表した。同社はBIツールを提供しているが、従来型のBIに加え、セルフサービス型データビジュアライゼーション、レポーティング機能とコラボレーション、組み込みアナリティクス、カスタム分析アプリケーションなど、企業内のさまざまな部署で利用できる多彩なツールを提供している。

藤堂正憲氏
クリックテック・ジャパン株式会社 カントリージェネラルマネージャー 藤堂正憲氏

 製品の特徴となっているのが、QIX連想エンジンと呼ぶエンジンを基盤として、データを事前定義することなく、どんな項目も分析軸になり得る連想モデルによってデータ分析を行うため、ITやデータ分析の専門知識がなくても利用できる点にある。「日本ではどの業種にも満遍なく導入され、企業規模も大企業から中小企業まで幅広い」(クリックテック・ジャパン カントリージェネラルマネージャー 藤堂正憲氏)

 こうした状況を受け、日本では従来から行っているパートナー経由での販売に加え、新たに日本法人自身が営業活動を行うハイタッチセールスを実施し、パートナー経由での販売と2本立てでアプローチしていく。

 クリックテックでは、「IPアドレスを持った電球が登場するなど、新たな情報発生源が登場し、それを活用することで企業にとってタイムリーで、効果的な意思決定が行えるようになっている」(米Qlik Technologies Inc. 最高財務責任者 ティム・マッキャリック氏)とデータ増加が企業の戦略に大きな影響を与えていると指摘する。

ティム・マッキャリック氏
Qlik Technologies Inc. 最高財務責任者(CFO) ティム・マッキャリック氏

 マッキャリック氏はさらに、「データを中心において成功した企業には、3つの特徴がある。1つは経験や勘よりもデータを最優先する。2つ目としてデータに対して常になぜなのか? と問い掛け、疑いを持つ態度で取り組む。3つ目はガバナンスを重視し、独断的な判断は避ける」と話す。

 データ中心で経営を行った例として、同社のユーザー企業である回転寿司チェーンを運営する、あきんどスシローを紹介。国内430店舗の鮨皿にRFタグをつけたことで取得したデータをもとに、需要を予測してデータに流すネタの量をコントロールし、それ以前に検知できなかった課題を認識することに成功した。「まさにデータトリブンカルチャーを実施した成功例といえる」(マッキャリック氏)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]