アストマックス投信投資顧問は11月11日、投資顧問会社Magne-Max Capital Management(MMC)が開発する人工知能(AI)運用モデルと、ヤフー(Yahoo! JAPAN)のビッグデータを活用したファンド商品「Yjamプラス!(ワイジャムプラス)」の有価証券届出書を関東財務局長宛に提出したと発表した。募集開始は11月28日から、運用開始は12月20日を予定している。同社では、ふくおかフィナンシャルグループの福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、ふくおか証券での取扱いを皮切りに、販路を順次拡大していく意向を示している。
Yjamプラス!は、運用に特化したAIモデルと、Yahoo! JAPANが保有するビッグデータを活用するファンド商品。演算基盤にもYahoo! JAPANの環境を利用する。国内外の金融商品取引所に上場している株式を主要投資対象とし、中長期的な信託財産の成長を目指して運用を行う。本ファンドでで投資家が負担する信託報酬は年0.9936%(税込)と、株式を主要投資対象とするアクティブ運用型投資信託の中で、相対的に低い水準に抑えているとのこと。
本ファンドのAI運用モデルを開発し、運用助言も行うMMCは、Yahoo! JAPANが議決権比率ベースで70%を出資している投資顧問会社で、代表を務める岡田克彦氏は金融市場における人工知能領域の権威という。
今回の運用モデルでは、市場の歪み(マーケットアノマリー)を探索することを最大の特徴としている。当面の主な戦略モデルの一つは、すでに目立っている今のスター銘柄ではなく、将来のスター銘柄を発掘する「スター発掘モデル(Event Driven Attention Screening Model)」。つまり、アナリスト評価の変更や株主還元策の発表などのイベントによって投資家の注目度が大きく高まり、今後の株価の上昇が高い確度で期待できる銘柄を発見していく。また、主な戦略モデルのもう一つには、人だけでなく株にもあるモテ期(株価上昇期)を確率的に推定する「確率的モテ期予測モデル(Probabilistic Period Mining Model)」で、こちらは株価の季節性に着目したものとなっている。
同社では、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータを、AI運用モデルが24時間365日休むことなく解析し学習を続けることで、市場の歪みを発見し適切な投資判断につなげてくれると期待しているとのこと。