日立製作所は11月22日、SAPのインメモリ基盤である「SAP HANA」のクラウドサービスを発表した。SAP HANAのクラウド環境構築から運用までを一括して提供し、迅速かつ容易なシステム導入や、システム運用負担の軽減を実現する。
また、顧客ごとに担当エンジニアチームを編成し、問い合わせなどにワンストップできめ細やかに対応するサポート体制を用意することで、顧客は安心かつ容易にクラウド環境を利用することが可能とのこと。費用は個別見積もり、11月24日から販売を開始し、提供は2017年1月4日を予定している。
新サービスの提供イメージ
日立では、これまでSAP HANA 環境に最適化した統合プラットフォーム「Hitachi Unified Compute Platform for SAP HANA」をグローバルに提供しているほか、2015年3月に米国子会社であるHitachi Data Systems Corporation(日立データシステムズ)を通じて、SAP システムやクラウドサービスの豊富な実績、経験を持つoXya Corporationを買収するなど、SAPシステムに関するノウハウを培ってきた。
今回の新サービスは、これら日立がグローバルに培ってきたSAP HANA向けプラットフォームやシステム、クラウドサービスに関する構築・運用管理ノウハウに基づき、高信頼なSAP HANA環境の構築から運用までを一括してクラウドサービスとして提供するもの。
具体的には、導入時のクラウド基盤の設計構築を提供する「Technical Consulting for SAP Solutions」と、クラウドリソースや運用サービスを提供する「Cloud Delivered Service for SAP Solutions」の2サービスにより、容易かつ迅速なシステム導入と運用負担の軽減を実現する。なお後者には、高可用性(HA)およびディザスタリカバリ(DR)オプションも用意した。
加えて、日立のエンジニアを顧客ごとに担当チームとして編成し、担当チームが顧客環境の設計・構築から運用、問い合わせ対応までをワンストップでサポートすることで、顧客が安心かつ容易にクラウド環境を利用できるようにする。近年機運が高まるERPなどの基幹システムにおけるSAP HANAのクラウド環境への移行を支援し、企業システムの効率化に貢献するとしている。
さらに、oXyaとの連携により、グローバルで統一されたサービスメニュー、サービス品質での利用が可能となり、企業のグローバル展開状況に応じたシステムも容易に拡張できるとのこと。