F5ネットワークスジャパンは11月24日、アプリケーション配信制御(Application Delivery Controller:ADC)の新製品「BIG-IP i」シリーズを発表した。2017年2月1日から発売する。
BIG-IP iはi2000、i4000、i5000、i7000、i10000の5シリーズで構成される。同製品は内部の回路構成を書き換えられるLSIである「FPGA(Field Programmable Gate Array)」に異なるビットストリームをロードし処理を切り替えて特定のトラフィックを高速化する独自技術「TurboFlex」を搭載している。独自の言語を拡張した「iRules LX」を通じた「node.js」のサポートが組み込まれ、インフラストラクチャ面でのニーズにあわせてシステムを変更できるようになっている。
分散型サービス妨害(DDoS)攻撃に対する機能強化をしており、プライベートクラウドやOpenStack、Cisco、VMwareなどのSDNをサポートするよう設定できる。最新のSSL(ECC)技術と圧縮技術にも対応している。
新しいプロキシとコネクタテクノロジである「Application Services Proxy」「Container Connector」「Application Connector」が2017年度第2四半期(2017年1~3月)をめどにBIG-IP iシリーズに搭載される。
Application Services Proxyは、小型軽量化された基本的な負荷分散機能、トラフィックの可視化機能を利用できる。クラウドとコンテナ環境にあわせてアプリケーションと関連サービスの開発、テスト、スケーリングを柔軟になると説明している。
Container Connectorは、コンテナ化されたアプリケーションと、外部のオーケストレーションツールである「Kubernetes」「Apache Mesos(Marathon)」と自動的に連携できるようにもなっている。Application Connectorは、クラウドやデータセンターにホストされている各インスタンスを自動的に検知して、アプリケーションに必要なセキュリティと可用性を提供する。
BIG-IP i10000シリーズ(F5提供)
Equinixとの提携も発表した。マルチクラウドの相互接続環境である「Cloud Exchange」、企業のプライベートネットワークをEquinixのデータセンターに延長する「Performance Hub」の各ロケーションにアプリケーションサービスを提供する。