A10ネットワークスは6月4日、アプリケーション・デリバリ・コントローラ(ADC)仮想アプライアンス「vThunder ADC」をAzure Marketplaceで提供することを同日から開始したと発表した。
これにより、Microsoft Azureを利用するユーザーは、プライベートクラウドおよびパブリッククラウドにvThunderによるADC機能を統合できるようになる。課金体系は従量制とBYOL(Bring Your Own License:ライセンス持ち込み)モデルが選択可能で、従量制は1時間あたり0.43ドルから(10Mbpsの価格)、BYOLによるパーペチュアルライセンスは97万4000円から。
vThunder仮想アプライアンスは、高度なL4-7ロードバランシングやアプリケーション高速化機能、強化されたセキュリティ機能を単一の仮想インスタンスで実現し、「Application-aware」な(アプリケーションを識別した)サービスを動的に提供。
今回、vThunderをMicrosoft Azureに統合することにより、物理、仮想、クラウドコンピューティング環境全体に渡る拡張性と一貫性のあるポリシー適用、迅速なプロビジョニングを実現し、コンピューティングリソースにオンデマンドで接続できるようになる。
さらに、最新の独自OS「ACOS(Advanced Core Operating System)」で提供を開始したA10 Harmonyアーキテクチャの拡張性により、一貫したポリシーと高い柔軟性を実現できる。
vThunder for Azureの特徴は以下の通り。
迅速なサービス展開
Azureが提供するIaaSで、vThunder仮想マシンを簡単な操作で数分以内に起動し、最小限の管理工数で展開することが可能。
一貫したポリシー適用
物理アプライアンスのThunder ADCアプライアンスと同様のADCとセキュリティ機能を利用できる。また、パブリックからプライベート、またはプライベートからパブリックへのワークロードやコンフィグレーションの移行が可能。
TCO(総所有コスト)削減
IaaSサービスを活用することで、ITに関するTCO削減を実現。中小企業はデータセンター運用を外部委託することで、大企業と同レベルの機能やサービスを構築できる。
事業継続性の確保
IaaSサービスを使用したディザスタリカバリにより、事業継続性を確保。また、IaaS環境に待機系のリソースを割り振ることで、物理インフラを追加することなく突発的な規模拡張に対応可能な、クラウド間のクラウドバースティングを実現する。