米国時間12月11日、Linuxのカーネルバージョン4.9がリリースされた。今回のリリースは、「史上最大」のものだという。
Linuxカーネルの生みの親であるLinus Torvalds氏は、2200万行以上におよぶコードで構成された巨大リリースを発表する投稿で、「今回のリリースが、少なくともコミットの数で過去最大のものであるのは間違いない」と述べている。
追加された機能には、わずか5ドルで購入できる「Raspberry Pi Zero」や、LGの「Nexus 5」、ARMベースのハードウェア27種類の新規サポートのほか、AMDの旧世代のグラフィックスカードに対する試験的なサポートも含まれている。これらのカードは「Radeon HD 7000」シリーズなどの、AMDの「Graphics Core Next(GCN)1.0」アーキテクチャに基づくものだ。
今回のリリースには「Greybus」ドライバサブシステムも取り込まれている。これは、Googleが手がけていたモジュール式スマートフォンの開発プロジェクトである「Project Ara」で取り組まれていたものだ。GoogleのエンジニアらはProject Araにおいて、モバイル機器の回路間を接続するための高速インターフェース規格「UniPro」にアプリケーションレイヤを提供するプロトコルとしてGreybusを開発した。
その他の改善点としては、安定性の向上のほか、Intelの「Memory Protection Keys」(MPK)のサポートおよびvmappedカーネルスタックのサポートによるセキュリティの強化、一部の「Intel Atom」プロセッサにおけるPステート時の節電機能サポートの改善、AMDのGPUにおける仮想ディスプレイの使用機能が含まれている。
提供:Aalto University/YouTube
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。