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IBMの説明によると、STMを使ってホルミウム原子に電流を流すと、同原子のN極とS極が反転するのだという。またこのSTMは、情報の読み書きを可能にするだけの十分な磁気緩和時間を確保するために、液体ヘリウムによる冷却構造も備えている。
同社は、たった1ナノメートルしか離れていない場所に配置された、2つのホルミウム原子を個別に帯磁させ、その情報を測定できるということを実証してみせた。これは、今日のハードディスクやSSDよりも記録密度が1000倍高い磁気ストレージシステムを作り出せる可能性を示している。さらに原子数とビット数の比で見た場合、こういったシステムははるかに多くの情報を格納できることになるため、データセンターやコンピュータ、モバイル機器といったものの小型化に向けた道が開かれるとIBMは述べている。
この成果は原子レベルのデータストレージを実現するための道を切り開くものだが、IBMは個々の磁場の中心にどのようにアクセスするのかという問題がまだ解決されていないと述べている。
ストレージ技術に関する最近のブレークスルーとしては他に、1グラムのDNAに215ペタバイトのデータを格納するという、コロンビア大学とニューヨークゲノムセンター(NYGC)によって達成された成果もある。実用的なレベルに達するには、まだ何年もかかるだろうが、磁気テープや磁気ディスク、光学メディアに対する記録密度面での優位性を考えた場合、DNAはデータストレージとして期待できると言えるだろう。またDNAは適切な環境で保存された場合、数千年にわたって情報を保持できる。
さらに、オランダの物理学者らは2016年の半ばに、小さな金属表面上に塩素(Cl)原子を適切に配置していくことでデータを記録するというストレージデバイスを作り出した。この手法を大規模化すれば1平方センチメートル上に約10テラバイトのデータを格納できると期待されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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