AI企業CrowdFlowerの調査によると、データサイエンティストの多くが最も魅力的な仕事に就いていると感じているという。魅力については議論の余地があるが、満足度が高い仕事であることは間違いなさそうだ。
調査によると、約90%のデータサイエンティストが仕事に対して「満足している」と回答した。楽しみを感じていると回答した人も50%近くいた。
データサイエンティストは、人工知能(AI)、機械学習、アルゴリズム、アナリティクスなど今日の最も重要な技術を担う人力エンジンといっても過言ではないだろう。CrowdFlowerのレポートからは、実践を積んだデータサイエンティストが自分の仕事の重要性を理解し、仕事の安定性を享受していることが伺える。
90%近くのデータサイエンティストが、少なくとも月に1度は新たな仕事のオファーを受けているという。50%以上が週に1度、30%が週に複数回のペースで受けているとのことだ。
興味深いのは、仕事の満足度とデータサイエンティストが日々費やしているタスクの間にずれが生じている点だろう。データサイエンティストは最も嫌いな作業に過度の時間を費やしており、好きなタスクにはほとんど時間を割いていないことが調査で明らかになった。
データサイエンティストは、データのモデリング、パターン作成のためのデータのマイニング、アルゴリズムの改善など、頭を使うタスクを行うときに満足を感じるが、実際は作業時間の多くをデータの組織化、ラベル化、データセットの収集などの作業に費やしている。
調査ではまた、データサイエンティストは自分たちの仕事の重要性を信じており、特に重要なトレーニングデータの品質につながる作業であると理解していることから、骨の折れる単調な仕事に取り組むことも問題ないと感じていることもわかった。AIシステムでトレーニングデータは、学習に必要な予測関係を発見するのに使われる。AIシステムが失敗する最も大きな原因がトレーニングデータの不足であることをデータサイエンティストは理解している。データサイエンティストはまた、誤ったトレーニングデータは人間の偏見でAIシステムを偏ったものにする可能性があることを懸念している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。