ページ記述言語向けのインタープリタのGhostscriptで、任意のコードを実行されてしまう恐れのある脆弱性が報告された。Linuxディストリビューションの各ベンダーなどから緊急情報が発信されている。
脆弱性情報データベースのJVNによると、Ghostscriptに含まれる.rsdparamsには、type confusionの脆弱性が存在する。細工された.epsファイルを処理する際に-dSAFERのオプションが回避されてしまい、結果的に任意のコードを実行される恐れがある。Ghostscript 9.21までの全バージョンに影響し、既にこれを悪用する攻撃活動が確認されているという。
JPCERT コーディネーションセンターによる共通脆弱性評価システム バージョン3での脆弱性の深刻度評価は7.8(最大値は10.0)で、緊急レベルに指定された。
CVSS v3による深刻度評価の結果
4月28日時点で下記の製品への影響が判明している。
- Debian 9.05~dfsg-6.3+deb7u2
- Debian 9.05~dfsg-6.3+deb7u5
- Debian 9.06~dfsg-2+deb8u4
- Debian 9.20~dfsg-3
- Ubuntu 12.04 LTS
- Ubuntu 14.04 LTS
- Ubuntu 16.04 LTS
- Ubuntu 16.10
- Ubuntu 17.04
- Ubuntu 17.10
また同日時点で下記の製品が「調査中」とされている。
- Red Hat OpenShift Enterprise 2
- Red Hat Enterprise Linux 5
- Red Hat Enterprise Linux 6
- Red Hat Enterprise Linux 7
- Novell Products