スパイとランサムウェアが深刻な脅威に--なりすましで業務情報を盗み出す

ZDNET Japan Staff

2017-05-01 13:22

 米Verizonは4月27日、2017年版のデータ漏えい/侵害分析レポートを発表した。企業における深刻な脅威にランサムウェアとサイバースパイを挙げている。

 レポートによれば、同社が分析したデータ侵害事案の51%にマルウェアが関与していた。特にランサムウェアは、前回のレポートから50%増加し、攻撃に使われたマルウェアの種類では22位にランキングしている。

 同社のレポートは2017年で10回目。2000件近い事案を分析した結果、スパイに関連する事案は300件以上となる、43%の攻撃ではフィッシングが用いられ、このうち95%ではユーザーにソフトウェアをインストールさせる内容が使われていた。フィッシング攻撃はスパイを目的とする攻撃の主要な手口になっているという。

 また、なりすましの手口で財務部門の従業員などから業務情報などを盗み出す「Pretexting」と呼ばれる攻撃も目立つ。同社の観測では88%の攻撃ではなりすましメールが使われ、10%弱はなりすましの通話で情報を搾取する手口だった。この攻撃では小規模な組織も標的になり、被害者の61%を従業員1000人未満の企業が占めていた。

 データ侵害が多い上位3産業は金融サービス(24%)、ヘルスケア(15%)、公共部門(12%)だった。製造業ではメールによるマルウェア攻撃が多く、医療では68%の脅威が組織内部に起因するものだったとしている。

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