マルウェアに感染しても気付くことはない
講演の後半で森井氏は、「誰が、何のために攻撃するのか」という犯罪者の心理についても説明した。
犯罪者が求めているものは金銭であり、犯罪者は情報を何でも盗んで保管しておき、その情報の価値が最大になる頃に、利益に変える。
マルウェアは、既にいろんなコンピュータに感染し、「攻撃が成功しても、そのことが表面化することはまれだ。多くのユーザーは攻撃されても気付くことはない」(森井氏)という。特に日本は、この半年でマルウェアの発生件数が増えているとし、一方で米国は減少傾向にある。
マルウェアへの感染を防ぐことは難しいと、森井氏は言う。「マルウェア対策として『怪しいメールを開くな』というのはおかしい。(人は)怪しくないから、開いてるのだから。マルウェアを防ぐことは難しいということを理解しなければならない」(森井氏)