英議会のHenry Smith議員が現地時間6月24日、Twitterの投稿で、「申し訳ないが、本日は議会メールにアクセスできない」としてサイバー攻撃に言及した。英政府を標的としたサイバー攻撃は冗談ではないようだ。
下院の広報担当者は、「議会ネットワークユーザーのアカウントに対し、無許可でアクセスしようとする動きが見られた」と述べ、予防措置として電子メールへのリモートアクセスを一時的に制限したことを明らかにした。
「一部の議員や職員は、英議会の外部から自分の電子メールアカウントにアクセスできない」と広報担当者は述べた。
Sorry no parliamentary email access today - we're under cyber attack from Kim Jong Un, Putin or a kid in his mom's basement or something...
— Henry Smith MP (@HenrySmithUK) 2017年6月24日
議会関係者らは英国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)と連携して攻撃に関する調査を進めており、コンピュータネットワークの保護をさらに強化したと広報担当者は述べた。「議員と職員のアカウントを保護するためのシステムが用意されており、システムを保護するために必要な措置を取っている」
一方、Chris Rennard上院議員も、緊急のメッセージはテキストで送信するようTwitterで呼びかけた。
Cyber security attack on Westminster Parliamentary e.mails may not work remotely Text urgent messages @LibDemLords @LabourLordsUK @Torypeers
— Chris Rennard (@LordRennard) 2017年6月24日
今回の攻撃の前にも、政治家などを標的とする大規模なサイバー攻撃が続いていた。Smith議員の皮肉交じりのツイートは、2016年の米大統領選におけるロシアの干渉をめぐって米国で現在行われている調査を暗に示唆しているようだ。フランス大統領選にロシアが干渉した疑いや、5月に英国の病院などに被害を及ぼしたランサムウェア「WannaCry」に北朝鮮が関与した疑いについても触れているのかもしれない。
現時点では、英議会に対する攻撃の発信元は明らかになっていない。
「状況に進展があり次第、引き続き両院議員および国民に対して最新の情報を提供していく」と広報担当者は述べた。
提供:Getty Images
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。