Microsoftの「Windows 10」のソースコードが先週リークした。だが、さまざまな報道から、このリークがもたらす潜在的なダメージは限定的と言えそうだ。
コードのリークを最初に報じたのは6月23日付のThe Registerの記事だ。約32テラバイト、圧縮で8テラバイト分の「公式で非公開の(Windows 10の)インストールイメージ」がBetaArchive.comにアップロードされている、としていた(BetaArchiveは、「ベータコレクター向けのコミュニティー」「ウェブ最大のベータ及びアバンダンウェアのリポジトリの1つ」を標榜している)。コードは3月頃に流出したようだと報じている。
「中身を見た人によると」、リークしたコードはMicrosoftの「Shared Source Kit」で、これには土台のWindows 10ハードウェアドライバ、USBとWi-Fiスタック、ストレージドライバ、ARM固有のOneCoreカーネルコードなどが含まれていると、The Registerは伝えている。
BetaArchiveはThe Registerの報道後、Windows 10のコードをオフラインにした。ただし、データのサイズについては1.2Gバイトだとしている。
Microsoftは、「当社でレビューしたところ、(リークした)ファイルは実際にShared Source Initiativeの一部のソースコードであり、OEMやパートナーが使っているものだ」とコメントしている。
Shared Source Initiativeを通じてMicrosoftは一定の「資格を持つ」顧客、政府、パートナーに対し、デバッグやリファレンスを目的にさまざまな製品のソースコードをライセンスしている。
このリークについて報じたThe Vergeは、「(リークしたファイルの)コレクションのほとんどが、何カ月も前――場合によっては数年前から入手可能な状態だった」としている。
さまざまなウェブサイトが指摘しているように、Windows 10のソースコード流出は、英国で2人の男が逮捕された直後のことだ。2人は顧客データを入手する目的でMicrosoftのシステムのハッキングを試みていたとされている。これまでのところ、2人がWindows 10のソースコードリークに関与しているとする報道はない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。