J.D. パワー アジア・パシフィックは、8月2日、2017年版の国内会計ソフトに関する顧客満足度調査の結果を発表した。
この調査は、従業員5人以上30人未満の企業を対象としたもので、2017年5月に全国の対象企業に対して郵送調査を行い、事業所内で会計ソフトを利用している1,642社から回答を得ている。対象製品は、事業法人向け財務・会計ソフトで、ERPパッケージ製品や、税理士・会計事務所向けソフトは調査対象外としている。
これによると、ランキング対象となった6社中、弥生が総合満足度第1位(620ポイント)となった。第2位はPCA(618ポイント)、第3位はJDL(611ポイント)となった。
国内会計ソフトに関する顧客満足度ランキング(スモールオフィス市場)
同調査では、顧客満足度の測定にあたって、3つのファクター(領域)を設定している。操作性・使いやすさをはじめとした「製品」、各種操作・設定サポートや各種案内・情報提供といった「製品サポート」、そして「コスト」の3つを設定し、関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアを1000ポイント満点で算出した。
各ファクターの総合満足度への影響力は、製品(52%)、製品サポート(32%)、コスト(16%)となっている。弥生は製品ファクターで、PCAは製品サポートファクターで、JDLはコストファクターでそれぞれトップ評価を得ている。
また、会計ソフトのタイプをみると、現状はインストールタイプが9割となり、クラウドタイプの会計ソフトの利用率は1割にとどまった。
クラウドタイプの会計ソフトは、インストールタイプよりも総合的な評価で9ポイント下回っており、製品と製品サポートの2領域においては、クラウドタイプとインストールタイプの間に11ポイントの差がみられた。
一方、今後の意向としては、4社中1社がクラウドタイプの会計ソフトを利用したいと考えている。また、この3年以内に会計ソフトを利用し始めた企業のうち2割はクラウドタイプを選んでいる。