従来型PCの出荷台数は引き続き減少傾向にあるが、PC全体で見ると2018年に若干増加するかもしれない。
調査会社Gartner言は、2017年の従来型PCの出荷台数は前年比で7.3%減少し、2018年にはさらに4.4%減少するという予想を発表した。これは、2017年のデスクトップPCやノートPCの出荷台数が、前年より1600万台少なくなるということを意味している。
ただし、この減少分は高性能ウルトラモバイルPCの増加によって相殺され、2019年のPC出荷台数は全体として見れば2016年とほぼ同じ規模になるという。
タブレット市場は(Gartnerはタブレットを、基本的で実用的なウルトラモバイルデバイスと定義している)、2019年にかけて縮小していく見込みだ。

提供:Gartner
ただしGartnerは、従来型PCの出荷台数は減少するものの、誰もがPCからモバイルに移ったという見方は誤りだと述べている。同社の調査で、ユーザーはスマートフォンと同じくらい、PCやタブレットにも依存していることが明らかになったという。スマートフォンとPCの最大の違いは、ユーザーはスマートフォンをPCよりも頻繁に買い換えているという点だ。
Gartner Atwalの調査ディレクターRanjit Atwal氏は、「ユーザーがPCを以前よりも長期間使い続けていることが、PC市場の大きな問題となっている。それに対し、スマートフォンは引き続き非常に頻繁に買い換えられている」と述べている。
ただしGartnerは、ビジネス用PCの出荷台数は、多くの地域(特に西欧)でWindows 10への移行が加速していることで、2017年の終わりまでに成長に転じる可能性があるとしている。
「部品コストの上昇によって価格が上がっているにもかかわらず、Windows 10への転換は、2017年を通じてPC市場の安定を維持するのに寄与した」とAtwal氏は述べている。「われわれは、PC市場(デスクトップPC、ノートPC、ウルトラモバイルデバイス)は2018年に0.8%の成長に転じると予想している」と同氏は続けている。Gartnerによれば、この傾向はロシアと中国での成長に後押しされているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。