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こんにちは。日本ヒューレットパッカードのオープンソース、Linuxテクノロジーエバンジェリストの古賀政純です。前回の記事では、HPEの開発部門が検討した課題とその課題解決に向けた新しいIT基盤導入に対する決意について簡単に紹介しました。HPEの開発部門のDocker事例の連載第2回目の今回は、HPEの開発部門がDocker基盤を導入する上で検討した項目をピックアップして、解説します。
前回の記事で触れたように、HPEの開発部門は、新しい開発部門向けのIT基盤導入において、単にDockerエンジンの導入だけを検討したわけではありません。Dockerの導入の検討以外にも、物理基盤レベルでの検討を行っています。開発チームにおけるビルド時間とテスト時間の大幅な短縮を実現するために、旧式のブレードサーバ(HPE ProLiant BL460c Gen8)の利用を廃止し、最新のCPUとメモリ性能を備えたブレードサーバ(2017年時点での現行マシンであるHPE ProLiant BL460c Gen9)を用意しました。
これは、ハードウェアメンテナンスを行うIT運用管理部門から、新しいDocker基盤においても、できるだけ学習コストをかけず、旧式の物理基盤と同じ運用管理を行いたいという要求があったためです。そのため、旧式のブレードサーバが装着されていたブレードエンクロージャー(c7000エンクロージャ)やエンクロージャ背面のスイッチ類は、新しいDocker基盤でもそのまま流用できるモデルを採用したわけです。
また、新しいブレードサーバを今まで使っていたエンクロージャーに装着したことで、配線作業を一切行うことなく移行できるというメリットも享受できます。このように、仮想化基盤からDocker基盤への移行におけるハードウェア面での考慮点としては、システム要件を満たすハードウェア性能と機能を検討しなければなりませんが、特に大規模なシステムにおいては、メンテナンス効率を低減させないことが重要です。
HPE BladeSystem c7000エンクロージャ(高さ10Uで16台のサーバが入る筐体)は、データセンターの床面積やラックスペースを節約でき、かつ、新型ブレードを入れ替えると結線作業を行うことなく、最新の環境を使えるようになるため、今回のような移行にはもってこいです。現在、社内の開発環境で利用しているHPE ProLiant BL460c Gen9は、従来の環境に比べ、1台のブレードサーバ内に大量のDockerコンテナを稼働させることが可能となっています。
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