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開発者が見るAPIの弱点は「ドキュメント」、注目はマイクロサービスに

Joe McKendrick (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2017-11-15 07:00

 プライベートな、すなわち企業内部で利用されているAPIは、一般的に知られている公開APIに比べると、はるかに数が多い。しかし、それらAPIの開発者が別のプロジェクトに移ったり、転職したりした場合、他の開発者はそれらAPIの目的や内部動作を完全に理解できるのだろうか?


提供:スタンフォード大学メディア広報窓口

 これは、Web API開発ツール「Postman」を手がけるPostdot Technologiesが同社のAPI開発者コミュニティーを対象に実施した調査の結果をまとめた2017年度コミュニティーレポートに記されている内容の一部だ。同レポートによると、Postmanコミュニティーが費やした時間の内訳は、プライベートなAPIを対象としているものが80%、公開APIを対象としているものは20%だという。

 また同レポートによると、マイクロサービスがAPI開発の最前線であり、中心ともなっているようだ。マイクロサービスは、2017年度のこの調査で最も興味深いテクノロジとして挙げられている。マイクロサービスが、APIの開発や統合と関連するITのイニシアティブとして最も「刺激的」だとした回答者は27%にのぼっており、その後にはHTTP/2(16%)とWebSocket(14%)が続いている。

 また、APIに振り向けられている時間も相当な長さになっている。ほとんどの開発者は1週間に10時間以上をAPI関連の作業に割いている。

 APIにおける弱点はドキュメントだ。開発者はAPIのドキュメントを平均よりも下、すなわち0~5までの段階で2.3と評価している。ドキュメントの改善に向けた提案は数多くなされており、その上位には標準化に向けた作業(58%)や、優れた使用例の提示(55%)、サンプルコードの充実(50%)が並んでいる。興味深いことに、ソフトウェア開発キット(SDK)の提供は17%と最下位となっている。これにより、開発者はSDKを使用しこそすれ、優れたAPIドキュメントの方をより重視していることが示唆されている。

 では、今日のAPI開発は、どこに向かっていくべきなのだろうか?APIエバンジェリストであるKin Lane氏は最近ブログに投稿した記事で、開発者が時間や労力を費やすべき対象についての考えを記している。同氏は、次世代のAPIクライアントとして「ボットや音声、対話向けのAPI」を挙げている。同氏は「データやコンテンツを、ウェブサイトやモバイルアプリを通じて顧客のもとに送り届けるという場合、それらデータを対話型インターフェースに対して配信するケースとともに、『Amazon Alexa』や 『Google Home』、あるいは『Slack』や『Facebook』『Twitter』といったメッセージングプラットフォームを通じて普及してきているボットやアシスタントに対して配信するケースが増えていくだろう」と記している。

 Lane氏は、家庭向けの音声ボットが現在語られているような能力を発揮できるかどうかについて懐疑的な意見を持っているが、複数のクライアントを対象としたインターフェースの市場がどのように発展していくのかについては注視しておくようアドバイスしている。コンピューティングがいつでも、そしてどこにでも用いられる(歯ブラシにさえも用いられている)時代にあって、開発者はユーザーの向かう先に進む準備を整えておく必要がある。

 また同氏は以下のようにも述べている。

 あらゆる顧客は、対話型のインターフェースを避けて通れなくなり、ボットとのやり取りや、音声起動デバイスの使用が求められるようになる。これによって、人間が理解しやすいまとまりでデータを伝えることのできる、対話能力を有したAPIの必要性が高まるだろう。センサやカメラ、ドローン、その他のインターネット接続デバイスは、APIを用いて動作するようになっていくだろうが、音声やその他の対話型インターフェースは共通のAPIクライアントになるべく進化を続けていくはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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