「macOS High Sierra」にパスワードなしでログインできてしまう脆弱性

Alfred Ng (CNET News) 翻訳校正: 編集部

2017-11-29 07:50

UPDATE 「macOS High Sierra」を搭載するApple製デバイスは、ユーザー名として「root」を使用すれば、パスワードがなくてもロック解除してログインできることが明らかになった。

 端末で「システム環境設定」の「ユーザーとグループ」を表示し、鍵のアイコンをクリックすると、設定を変更するためのユーザー名とパスワードの入力を求められる。ここで、パスワードを入力する代わりに、ユーザー名に「root」と入力し、パスワードは空のままにすることができる。

 「ロックを解除」を複数回クリックすると、ロックが解除される。パスワードは不要だ。Software Craftsmanship Turkey創設者のLemi Orhan Ergin氏がこの脆弱性を発見し、米国時間11月28日にツイートでApple Supportに報告した。

 米CNETは、このセキュリティ脆弱性の存在を独自に確認した。


提供:CNET

 「この問題に対処するソフトウェアアップデートに取り組んでいるところだ」とAppleの広報担当者は述べ、「当面は、ルートパスワードを設定すればMacへの不正アクセスを防止できる。Root Userを有効にしてパスワードを設定するには、こちらの手順に従ってほしい。Root Userが既に有効になっている場合、パスワードが空白に設定されていないかを確認するには、『ルートパスワードを変更する』の項目にある手順に従ってほしい」とした。

 このシンプルな脆弱性は、いかに強力なパスワードを設定しようとも、macOS High Sierra搭載端末に実際に触れることのできる任意の人物が、そのコンピュータにログインできることを意味する。

 Appleが修正をリリースするまでの回避策について9To5Mac は、ゲストユーザーをオフにするか、ディレクトリユーティリティからルートパスワードを変更することを提案している。

 電子フロンティア財団(EFF)のゼネラルカウンシルである Kurt Opsahl氏は、「root」というユーザー名を作成してパスワードを設定することにより、この問題を解消するよう推奨している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]