2018年が幕を開け、法人向けテクノロジや企業に関する一連の新たな疑問が頭をもたげてくる。
筆者もこうした疑問に対する答えをすべて持っているわけではないが、2018年について適切な疑問に考えを巡らすのは重要だ。以下は、2018年に答えが出てほしいと筆者が考えている9つの疑問だ。
Amazonを標的とする動きはどれほど大きなものとなるのか?Amazonの2017年は、「Alexa everywhere」(あらゆるところにAlexaを)戦略に始まり、Whole Foodsの買収や、「Amazon Web Services」(AWS)の際立った勢いを含め、素晴らしいものとなった。しかし、テクノロジ分野の勝者であれば誰もが経験するように、世界の注目を集めることで不利な点もついてくる。Trump大統領は、米郵政公社がAmazonに対してもっと高い料金を請求すべきだとツイートした。こういった声が今後、同社の勢いをどうにかして止めたいと考える人たちから次々と上がってくるのは想像に難くない。独占的な地位を占めるAmazonという悪いイメージが定着するかどうかは分からないものの、同社が大きな標的になることは間違いないだろう。
多くの人々が「Facebook」は個人の生活に入り込み過ぎていると感じているなか、「Workplace by Facebook」は普及するのだろうか?Workplace by Facebookは提供されるべくして提供されたサービスと言えるかもしれない。その売りとは、従業員が自らの私生活で使っているツールと同様のものが、企業内でのコミュニケーションやコラボレーションに利用できるというところにある。ただ、Facebookの利用方法がさまざまな観点から疑問視されるようになるのかというところは予想されていなかった。しかし今や、多くの人々が自らのFacebookの利用や、そのサービスに費やす時間を見直そうとしている。このような再評価は、Facebookの企業への浸透を阻害する要因となるだろう。
また、コラボレーションという観点から次のような疑問も付随的に出てくる。
職場/仕事/コラボレーション関連の再発明によって引き起こされた問題へのソリューションはいつ登場するのだろうか?オフィスのフロアがオープンプラン化され、「Slack」といったコラボレーションアプリの利用も進んだが、実際に仕事を達成するにはさらに集中する必要があるという結論しか導き出されなかった。とは言うもののとにかく、スマートオフィスというアプローチを推し進めてほしい。IoTや新たなアプローチ、Alexaなどを職場に導入していくのだ。われわれが2017年に何かを学んだのだとすれば、それは職場における特効薬など存在しないということなのだから。
われわれは本当に人工知能(AI)を使いこなせるのか?2018年はAIの話題で持ちきりになるだろう。世界のあらゆるものごとがAIで彩られる。そしてあらゆるベンダーが何らかのかたちでAIについて言及するようになるだろう。われわれの(そしてあなたの)仕事は、本当のところAIの何が宣伝文句なのかを見抜くということだ。ただ、AIの真の姿を明らかにするというのは始まりでしかない。AIに関するより重要な疑問は、「企業はいかにして、現場の技術マネージャーすら理解できないアルゴリズムとブラックボックスを管理していくのか」というものとなる。