トレンドマイクロは3月22日、金融業界向けにボードゲーム形式でセキュリティインシデントの対応を訓練する教材「インシデント対応ボードゲーム 金融版」の無償提供を開始した。同社サイトからダウンロード(情報登録が必要)できる。
同社は、2016年に「インシデント対応ボードゲーム」を無償公開。インシデント対応の模擬体験からセキュリティ対策やインシデント対応での課題を洗い出し、組織体制の整備・強化を支援するのが目的という。ゲームは架空の組織を舞台に1チーム4~6人で、1ラウンド40分(全2ラウンド)でプレイする。プレイ時間中に発生するセキュリティインシデントに対して、プレイヤーらがそれぞれの立場や視点で議論しながら、インシデント対応の方針を決定していく。これまでに1300社以上がダウンロードしているという。
「インシデント対応ボードゲーム 金融版」のイメージ(出典:トレンドマイクロ)
「インシデント対応ボードゲーム 金融版」のイメージ(出典:トレンドマイクロ)
同ゲームの金融版は、金融情報システムセンター(FISC)の「金融機関等におけるコンティンジェンシープラン(災害時の緊急時対応計画)策定のための手引書」を参考に、金融業界特有の環境やリスクを想定した内容で開発。既に都市銀行や信用金庫など約100組織で先行利用され、CSIRTや年次イベントなどに用いられているとしている。ゲームにはルールブックも付属している。