海外コメンタリー

企業はデジタル変革をどのようにとらえているのか

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2018-06-11 06:30

 データベースをクラウドに移せば、それはデジタル変革だ。顧客が安全なウェブサイトで買い物できれば、それもデジタル変革だ。従業員が携帯電話で仕事のスケジュールを管理できれば、それもデジタル変革だと言えるだろう。

デジタル変革
提供:Joe McKendrick

 しかし、それらをデジタル変革とは考えていない人も多い。それは生産性の問題であり、アクセスの問題であり、顧客が求めるものを、求めているときに提供することだ。企業にいる人々は、立場によってデジタル変革を異なる目で見ている。だとすれば、大がかりなある種の「デジタル変革」の試みを始めたり、維持したりしようとすることは理にかなっているのだろうか。

 IDGは、IT部門や事業部門の意思決定者702人に対する調査に基づいて、「デジタル変革」の意味に関してさまざまな見方から統一的に確立しようと試みた。調査では、主に8つの見方があることが明らかになった。

  • 従業員の生産性。回答者の52%にとって、「デジタル企業になることとは、モバイルデバイス、データへのアクセス、AIで支援された業務プロセスなどのツールを通じて、従業員の生産性向上を実現すること」だという。
  • データに基づく業績の管理。半分近い49%が、デジタル変革を「データが利用可能であることと可視性によって、事業の業績をよりよく管理できる能力」だと捉えている。
  • 顧客体験。回答者の46%は、デジタル変革とは「顧客体験に対する期待に応えること」だと考えており、44%は「データの収集と分析によって顧客ニーズを理解すること」だと理解している。
  • モバイル活用能力。また39%は、デジタル変革を「どこでも、いつでも資産にアクセスできる、安全で最適化された手段を提供すること」だと見ている。
  • 業務プロセスの自動化。少なくとも37%は、デジタル変革は「ビジネスや業務プロセスをデジタル化によって変えること」を意味していると述べている。
  • 収益源。全体の3分の1にあたる33%は、デジタル変革は新たなデジタル事業や収益源を開発することだと述べている。
  • 製品のイノベーション。また31%は、デジタル変革をデジタル製品の強化、新たなデジタル製品やサービスを通じて、大きな成長を達成することだと捉えている。
  • サプライチェーンの最適化。調査対象企業の4分の1強(27%)にとって、デジタル変革は「世界的なデータと情報の流れをデジタル化し、商品、サービス、資金、人間の動きや活動を実現することを」を意味している。

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