AIアシスタントで顧客の心をつかむ--どれほど人間らしくあるべき? - (page 2)

Eileen Brown (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-07-10 12:02

 デジタルコンシェルジュのプラットフォーム「Wysh」は、AIテクノロジを採用するとともに、人間系の助けを借りるようになっている。

 同プラットフォームは、サービスプロバイダー向けのAPIとして機能する。また、顧客がより込み入った疑問に答えられる本物の人間との対話を求めているかどうかを見極めるためにAIを利用するとともに、コンシェルジュやサービスプロバイダーのネットワークも活用するようになっている。

 このため顧客は、オンラインでのホテルの予約やレンタカーの予約時に、自動化されたチャットボットによる応対ではなく、本物の人間とのリアルタイムでのやり取りを通じて個人的かつ有益な回答が得られるようになる。

 チャットボットや自動化されたサービスでは要求を満足できないと判断した場合、Wyshはその要求に迅速に対処するために、厳選した地元の企業やサービスプロバイダーのネットワークにあたる。

 世界規模で業務を展開し、スケーラビリティを必要としている組織もAIの採用によってメリットを享受できる。こういった組織はしばしば、顧客からのさまざまな要求を、オンラインチャネルという、無関係な投稿であふれることも多い経路からすくい上げ、対応していくために忙殺されている。

 General Motors(GM)は、Crimson Hexagonの「BrightView for Customer Care」というAI製品を採用し、一般に公開されているオンライン上や直接的なチャネルを通じて伝えられてきた顧客照会の検出と分類を実施することで、顧客のサービス要求に対する応答時間の削減に成功している。

 GMは、ソーシャルメディアや電子メール、チャットのログ、電話での会話記録といった顧客とのやり取りを、1分当たり最大33件のペースで処理している。これにより、適切なシステムへの委譲が可能になり、問題発見と解決時間を削減している。

 この種のAIサービスにより、企業はオフチャネルの情報、すなわち「ちまたの情報」も取得できるようになる。

 より人間的なコネクションを活用するAIアシスタントを作り出すことで、顧客との間で共感を呼び起こせるようになる。より高いレベルでのユーザーエンゲージメントにより、人間とマシンを区別する認知の垣根は低くなっていくのだ。

 成功を望むあらゆる企業は、顧客の問題を解決し、自動化の進む未来に対応していくことになるかもしれない。効果的なデータ戦略を持ち、効率的な技術と業務システムを構築することで、企業は価値のあるデータからメリットを得られるようになる。

AIアシスタント

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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