グーグル、企業や開発者向けにAIサービス強化--「Cloud AutoML」拡張など

Stephanie Condon (CNET News) 翻訳校正: 編集部

2018-07-25 12:35

 Googleは米国時間7月24日、米サンフランシスコで開催中の「Google Cloud Next ’18」で人工知能(AI)を開発者にもたらすこと、さらなるAI機能を自社のクラウド製品全体に統合することなどについて、戦略を明らかにした。

 AIはこれまでに、Google Cloudにおいて顧客視点で差別化を図るために必要な基盤となっているが、さらなる顧客を獲得するには、これらの機能をより利用しやすいものにする必要がある。Amazon Web Services(AWS)や急成長中の「Microsoft Azure」との競争もある。こうしたサービスは、自社のAI技術を利用した製品を構築しており、利用を開始する上での障壁を下げようと独自の計画を作っている。

 Nextイベント初日の基調講演で、Google Cloudの最高経営責任者(CEO)であるDiane Greene氏は、GoogleはAIとセキュリティという2つの主要分野に重点を置いて投資していると述べた。それぞれに投資するのは、セキュリティは「顧客にとって一番の懸念事項」であり、AIは「最も大きなチャンスである」ためだ。

 AIをより利用しやすくすることを狙って、Googleは「Cloud AutoML」(機械学習モデルの構築を自動化するソフトウェア)の機能を拡大することを発表した。AutoMLは2018年はじめに発表された。機械学習の専門知識をあまり持たない開発者でもカスタムの機械学習モデルを構築できるようにするものだ。

 Googleは1月に「AutoML Vision」のアルファ版を公開したが、24日には、AutoML Visionがパブリックベータになることを発表した。Google Cloud AIのプロダクトマネジメント担当シニアディレクターのRajen Sheth氏は、1月にこのサービスを発表して以降、1万8000社がAutoML Visionに関心を示したと述べている。

 Googleはまた、「AutoML Natural Language」と「AutoML Translation」を発表した。AutoML Translationを利用し、顧客は業界固有の言語を考慮したモデルを構築できる。例えば「the driver is not working」というフレーズでは、コンピュータ業界向けの翻訳は運輸業界向けとは異なるものとなるだろう。

 Googleはまた、主要な機械学習APIのアップデートも行った。その1つとして、Cloud Vision APIは手書きの認識が可能になり、PDF、TIFF形式のファイルもサポートする。また、画像内でどこにオブジェクトがあるのかも識別できるようになった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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