アドビ システムズは8月3日、社員の家族を招待する職場見学イベント「ファミリーデー」を開催した。今回は「クリエイティブ×カラーズ(色)」をテーマに、社員家族の未就学児から小学校の低学年が楽しめる20ものアクティビティを用意。小さな子どもたちはもちろん、社員の婚約者なども参加し、合計239人の家族を出迎えた。
2009年から例年(2010年除く)開催してきたアドビ システムズのファミリーデー。当初はハロウィンの日に開催していたが、2012年から子どもたちの夏休みに合わせて開催しており、来場者数も年を重ねるごとに増加したと関係者は説明する。2011年は「秋祭り」、2016年には「アドビ オリンピック」と年々にテーマを決めて開催してきた。
2018年のテーマ名に含まれる「カラーズ」は、大地や海など自然を連想させる配色と、オフィス内の各エリアに配置したコンテンツをひも付け、クリエイティブ製品を多数リリースする同社の方向性を示したものだという。さらに来場者が職場見学をより一層楽しませるため、今回は多様なコンテンツを用意した。
社長室を開放した「社長体験」。アドビ システムズ 代表取締役社長 Jim McCready氏も来場したお子さんへ和やかに対応していた
アドビシステムは、Creative Cloudエバンジェリストが同社製品の使い方をYouTubeでライブ放送する「Creative Cloud道場」を毎週公開しているが、その録画スタジオを公開して子どもたちが出演者の気分を味わえる「CC道場なりきりスタジオ体験」も、その1例だ。カメラの前に座ってモニターに映し出された内容を読み上げる子どもたちは、緊張感を醸し出しながらも、その空気を楽しんでいる様子だった。
iPad Pro上のAdobe SketchやIllustrator Drawを使ってプロのアーティストが来場者の似顔絵を提供する「似顔絵」には中学生など大きめの子どもたちが集まり、同じくAdobe Sketchを用いた「作って見よう! - Photoshop Sketchで作るオリジナル缶バッジ」は小さなお子さんに大盛況だ。iPadに直接絵を描いて、オリジナルの缶バッジを作成するというものだが、自身で描いたものが成果物として得られる部分に惹かれたのだろう。
オリジナルの合成写真を撮影し、印刷物を提供する「おもしろフォトブース」は富士ゼロックスも協力。来場したお子さんの「映っている!」とはしゃぐ姿が印象的だった
ファミリーデーの取り組みについて、アドビ システムズ 代表取締役社長のJim McCready氏は、次のように語った。
「アドビ システムズのファミリー文化を現し、弊社を知ってもらう活動。普段は忙しく働いているお父さんやお母さんの活動を目にする良い機会だ。今回は2日前に婚約した社員が婚約者を伴ったことに感激している。家族もアドビ システムズの一部だと感じてほしい」
McCready氏の家族は米国在住のため、後日イベントの写真を送るつもりだと筆者に語っていた。
例年イベントに参加している親御さんへ感想を尋ねたところ、「職場で自分の家族が楽しんでいる様子は、(普段の異なる空気感にギャップを感じて)面白い」と回答。また、運営チームに過去の後日談をうかがうと、「(イベント参加翌日に参加社員が)子どもが本当に楽しんでいたと話してくれた。今朝の出社時は『いーなー。僕も行きたい』とせがまれた」とほほ笑ましいエピソードを披露した。
これまで幾つかのIT企業が開催するファミリーデーを取材してきたが、アドビ システムズのそれはアットホームな雰囲気を強く感じる。来場者はもちろん運営側も持てなしながら自身も楽しむ空気に溢れ、「アドビのファミリー文化」という言葉の一片を感じ取れるイベントだった。