佐川急便を名乗る不審なSMSの一例(出典:フィッシング対策協議会)
「佐川急便」を名乗る悪質なSMS(ショートメッセージサービス)を使った攻撃が横行する中、新たな手口が出回り始めたもようだ。フィッシング対策協議会が8月10日、注意を呼び掛けた。
同協議会によると、今回の手口では佐川急便を名乗るSMSで荷物の不在通知を装い、連絡先と称する不審なウェブサイトに誘導する。従来の攻撃も似た手口だが、今回の手口ではウェブサイト上で携帯電話番号と「認証コード」の入力が促される。万一これらを入力してしまうと、攻撃者に情報を窃取されてしまうなどの被害に遭う恐れがある。
従来の攻撃では、SMSから誘導されるウェブサイトを介して、特にAndroid端末では情報の窃取やインターネットバンキングの乗っ取り、他者へのSMSの大量送信といった不正を行うマルウェアアプリがインストールされてしまう被害が確認されている。多くのメディアがこの攻撃をニュースとして取り上げていることから、攻撃者側が手口を変更した可能性もある。
協議会では不審なウェブサイトにアクセスしても絶対に情報を入力してはいけないと注意喚起する。不審なウェブサイトは同日午後1時現在で稼働しており、協議会ではJPCERT コーディネーションセンターを通じて閉鎖させるための対応に乗り出している。
SMSから誘導されるフィッシングサイト(出典:フィッシング対策協議会)