携帯電話事業者T-Mobileがハッキング被害--200万人以上の顧客情報が流出か

SEAN KEANE (CNET News) 翻訳校正: 編集部

2018-08-27 11:18

 T-Mobileは、同社の一部顧客の個人情報がハッカーに盗まれた可能性があることを明かした。

 T-Mobileの声明によると、同社のサイバーセキュリティチームは米国時間8月20日にハッカーによる侵入を発見してアクセスを遮断したが、一部の顧客データが「危険にさらされた可能性がある」という。同社は、データ侵害を法執行機関に通報した。

 T-Mobileの7700万人の顧客の3%(200万人以上)が影響を受けた可能性がある、と同社関係者はMotherboardに述べた。被害者はテキストメッセージ経由で通知を受け取っている。

 今回危険にさらされたデータには、顧客の名前、請求先住所の郵便番号、電話番号、電子メールアドレス、アカウント番号、アカウントの種類(前払い式または後払い式)が含まれる。クレジットカード番号、社会保障番号、パスワードへのアクセスはなかった、と同社は当初述べていた。

 T-Mobile関係者はその後、米CNETとMotherboardに対し、「暗号化されたパスワード」が危険にさらされたと説明した。

 パスワードは暗号化されていたのでハッカーが実際にパスワードを確認することはできないとT-Mobileは述べたが、Motherboardによると、T-MobileはMD5アルゴリズムを使ってパスワードを保護していたと2人のセキュリティ研究者が考えているという。このアルゴリズムについては、開発者自身が2012年に「もはや安全とは考えられない」と宣言している。

 T-MobileはMD5を使っているかどうか明言することを避けた(さらに、その後、ハッカーは暗号化されたパスワードを見たかもしれないが、それらは必ずしも彼らがアクセスしたり、使用したりできるパスワードではないと説明した)。

 Motherboardによると、T-Mobileは侵入の実行者が「国際的なグループ」のハッカーであることを示唆したという。

 T-Mobileはこのところ、顧客サービスの再構築に取り組んでおり、全米規模のカスタマーケアセンターを開設した。さらに、5Gネットワークを全米で2020年までに整備することも約束している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  2. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

  3. 運用管理

    IT管理者ほど見落としがちな「Chrome」設定--ニーズに沿った更新制御も可能に

  4. セキュリティ

    シャドーITも見逃さない!複雑化する企業資産をさまざまな脅威から守る新たなアプローチ「EASM」とは

  5. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]