NECは、倉庫内作業における要員マネジメントを最適化する「物流リソースマネジメントサービス」を2019年1月から提供すると発表した。
同サービスは、倉庫内作業における要員のリソース計画や要員の適性に合わせた業務アサイン、また、作業負荷状況に合わせた動的な要員の配置を実現するもの。2018年7月に日通NECロジスティクスで実証を行い、特定のエリア・期間において約10%の生産性向上効果を確認している。
倉庫内の負荷状況分析による動的な要員配置
このサービスには、NECの人工知能(AI)技術群「NEC the WISE」から「異種混合学習技術」と「RAPID機械学習技術」「自律適応制御技術」を活用している。
人手では困難だった複雑な予測についても、多種多様なデータの中から精度の高い規則性を自動で発見し、高精度な結果を得ることができる「異種混合学習技術」を活用し、従来はベテラン管理者が経験と勘をもとに行っていた荷物量の予測を、過去の出荷・入荷実績や気象情報などの外部データをもとに高精度に予測する。
「RAPID機械学習技術」はディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能となる。これを利用し、業務内容/時間/場所/商品特性などをもとに要員の適性に合った業務をマッチングする。これにより、業務定着率向上に加え、要員募集や教育にかかるコストの削減、作業品質悪化の防止が期待できる。
複雑な制御ルールを事前に作成することなく、ヒトやモノをリアルタイムに配置・配分して全体最適に導く「自律適応制御技術」の利用では、現場の負荷状況をリアルタイムに把握、残作業と直近の生産性に応じた要員配置を自動でレコメンドする。