通信キャリアが5Gモバイルネットワークを立ち上げるのを支援するため、VMwareは同社が新たに買収した「Service Assurance Suite」をネットワーク機能の仮想化(Network Functions Virtualization:NFV)ポートフォリオに統合することを明らかにしている。
VMwareの戦略および企業開発担当エグゼクティブバイスプレジデントとTelco NFV Groupのゼネラルマネージャーを務めるShekar Ayyar氏は米国時間9月12日、ロサンゼルスで開催中のMobile World Congress Americas(MWCA)で、「5Gの導入は仮想化とサービス保証、堅実なマルチクラウド戦略がなければ不可能だろう」と述べた。
「VMwareを利用することで、顧客は5Gへの対応に必要なものが全て手に入る。その一方で、今日のネットワークへの要求に応えて、利益を獲得することも可能だ」
VMwareは8月、Dell EMCのService Assurance Suiteの技術とチームを買収する計画を発表した。これには、ネットワークの健全性とパフォーマンス監視、通信サービスプロバイダー(CSP)およびその顧客向けの根本原因分析のソフトウェアが含まれる。
VMwareによると、同社のService Assurance Suiteはネットワークとサービスの可用性管理やパフォーマンス管理とSLAの監視、ネットワーク構成管理、アプリケーションとサービスレベルの監視、ハイブリッドの保証などによって、CSPが機能の自動化とコストの削減を実現できるようにすることに重点を置いているという。
「VMwareの通信ソリューション製品群のポートフォリオにService Assurance Suiteを追加することで、CSPは物理インフラストラクチャと仮想インフラストラクチャで自社の中核的なネットワーク、クラウド、ITドメインの運用の信頼性を維持し、競争力のある新サービスをより迅速に運用化できるようになる」(Ayyar氏)
このスイートにより、CSPはモバイル、トランスポート、IP、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)、ソフトウェア定義ネットワーキング(SDN)、NFV、ソフトウェア定義WAN(SD-WAN)、IPTV、ユニファイドコミュニケーション、管理された企業ネットワークなどのネットワークで「4Gと5Gの隔たりを埋められるようになる」とAyyar氏は述べた。
8月に開催したVMworldで、VMwareはエッジコンピューティングとIoTに関連する2つの新ソリューション「Project Dimension」と「Pulse IoT Center 2.0」も発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。