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「デジタル・ハンティング」--サイバー空間の脅威を見つける“嗅覚”と手法とは?

森孝明 (EMCジャパン)

2018-12-05 07:00

見えないところに脅威は潜む

 子供の頃、稲刈りの時期になるとお団子を食べながらお月見をした記憶があります。十五夜とは、月の新月から満月になるまでの満ち欠けの周期を表しているそうです。秋はそれに収穫の時期が重なって、お団子をお供えしたり、お祝いをしたりする風習になったそうです。

 月は、三日月や半月のように、太陽の光が当たっている部分しか、私たちには見えません。インターネット上の脅威は、常に生まれてくる新しい技術や自由な想像力をベースに人間が考えており、目的達成のためにありとあらゆることが行われます。私たちは必ずしもその全てを見ているわけではないのです。

 人間が想像するインターネットなどデジタル空間上の脅威を全て把握するのは、不可能に等しいかもしれません。自分の考えが全てではなくお月見のように、一部を見ているようなものであることを認識し、真実(脅威)は常に月の見えない部分にあるとの認識を持つことは、あらゆる脅威に対峙(たいじ)する心の準備になるでしょう。

見えないところに脅威は潜む
見えないところに脅威は潜む

 前回紹介した「デジタル・ハンティング」の一つに、普段の挙動の中からいつもとは異なる挙動を識別し、デジタル空間上の脅威を捕まえていくという方法があります。

 普段の生活の中で私たちは、基本的には同じ行動を取っています。例えば、同じ道を通って職場に出勤し、いつものニュースサイトを見て、いつも通りメールを確認し、昨日と同じソフトウェアを利用して仕事をしています。作成したデータをメールで取引先へ送信したり、取引先のウェブサイトにアップロードしたりします。ランチや休憩の時間には、FacebookやLINEなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用して、知り合いとやり取りをしたりしています。仕事が終わった後は、普段と同じ道を通って家に帰ります。お気に入りのお店をのぞいて帰ることもあるでしょう。

 脅威は、このような普段の行動に潜んでいます。例えば、いつも同じ道を通っている人が、今日は別の道を歩いていたらどうでしょう。そこには、何らかの理由が存在しているはずですね。近道を見つけたのか、それとも他の理由なのかは、分かりません。そして、その他の理由には、よからぬ動機が含まれているかもしれません。つまり、普段と違う行動には、潜在的に脅威の可能性が含まれていることを意味しています。

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