ウイルス感染やシステムトラブルなどの偽の警告画面でユーザーをだます「サポート詐欺」に、セキュリティソフト会社を名乗る手口が見つかった。名称を悪用されたシマンテックやトレンドマイクロが注意を呼び掛けている。
各社によると見つかった手口では、インターネット利用者のウェブブラウザに突然、偽のウイルス感染の警告メッセージを表示させ、あたかもウイルススキャンを実施しているかのように見せかける。偽のウイルススキャンが終わると、不審なソフトウェアのダウンロード購入を相手に迫る。
Norton(シマンテック)をかたる偽メッセージ
トレンドマイクロをかたる偽メッセージ
トレンドマイクロによれば、偽のメッセージは日本語や英語、フランス語、ドイツ語など9カ国語で表示され、世界中で不特定の相手に攻撃が仕掛けられていると見られる。シマンテックの解析では、偽のウイルススキャンの表示はJavaScriptで動作しており、実際にウイルススキャンは行われず、相手を巧妙にだます狙いがあるという。
「サポート詐欺」は以前から存在し、実在する企業になりすましたり、偽の警告画面を表示したりするなどの方法で相手をだまし、「対策を紹介する」「サポートを提供する」などと称して、不正に製品やサービスを購入させるなどの被害が知られている。