インテル、ファームウェアのセキュリティをテストする新ツールをオープンソースに

Catalin Cimpanu (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2019-02-28 12:42

 Intelは米国時間2月27日、ファームウェアのセキュリティをテストする新しいオープンソースツール「Host-based Firmware Analyzer」(HBFA)を2019年第2四半期にリリースする計画を明らかにした。

 この新プロジェクトは、UEFIベースのファームウェア用のセキュリティテストツールで、サンフランシスコで来週開催されるセキュリティカンファレンス「RSA 2019」で正式に発表される。

 Intelが提供に向けて取り組んでいるHBFAプロジェクトのほか、ファームウェアのセキュリティをテストするツールとしては、「CHIPSEC」や「Intel Intelligent Test System(ITS)」「Excite」「Simics」などがすでにある。

 Intelによると、HBFAが他のツールと異なるのは、特定のプラットフォーム向けに統合されたり搭載されたりする前に、ファームウェアのソースコードをテストするのに使うために設計された点だという。

 HBFAの役割は、ファームウェアのプログラマーが、開発の最初の段階で脆弱性を見つけるのを支援することにある。開発サイクルが進むと、脆弱性を修正するのがさらに困難になり、時間も掛かるからだ。

 Intelは27日の報道発表で次のように述べている。「統合前に問題を減らせるよう、Intelは新しいオープンソースツールのHost-based Firmware Analyzer(HBFA)を開発した」

 「この環境では、開発者のOS環境でUEFIやUEFI PIのドライバの高度なテストが可能になる。このテストスイートは、一般的なファジングフレームワークやシンボリック実行、アドレスのサニタイズ、コードカバレッジレポート、故障注入および故障追跡の手法を用いたテストに、既存のオープンソースツールを利用する」(Intel)

 さらにIntelは、「HBFAは、TianoCoreの『EDK II』をベースにしたファームウェアの構成要素向けにスタブインターフェースを導入する。また、『AFL』『Peach』『KLEE』のようなツール向けにインターフェースを拡張し、システムの統合前にファームウェアの構成要素に関するテストケースを実行する」とも述べている。

Host-based Firmware Analyzer
提供:Intel
Host-based Firmware Analyzer
提供:Intel
Host-based Firmware Analyzer
提供:Intel

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]