マーケティングオートメーション(MA)ツール「SHANON MARKETING PLATFORM(SMP)」を提供するシャノンは3月12日、イベント「SHANON BtoB Marketing Conference―つながるマーケティング―」を開催。SCSKサービスウェアが「なぜMAの導入は失敗する!? アウトソーサーが事例と共に語る『失敗しないMA活用メソッド』とは?」というタイトルで登壇した。
SCSKグループ企業であるSCSKサービスソフトウェアは、コンタクトセンターやヘルプデスクなどの業務プロセスを企業から受託する外部委託(BPO)を展開している。同社は知見を生かした複数のサービスメニューを用意するが、インサイドセールスやB2Bマーケティング、MAを対象とする「マーケティングセールス」も提供している
SCSKサービスウェアが提供する「BtoBマーケティングソリューション」はシャノンのSMPの利用を前提としており、 マーケティングサービス部 プロモーション課 山口朋則氏は提供するBtoBマーケティングソリューションについて「MA導入・運用支援サービスやインサイドセールス、CELF MA活用サービス、『BCF for MA』を組み合わせたBtoBマーケティング施策の導入・活用サービス」と説明する。
SCSKサービスウェア マーケティングサービス部 プロモーション課 山口朋則氏
CELFは現場の業務担当者がExcel感覚でデータベースと連携したウェブアプリの開発を可能にするSCSKの簡易な営業支援システム(SFA)サービス。BCFは“ビジネスコミュニケーションフロー診断”の略称で、事業との相性や導入効果、課題を調査、分析する適性診断サービス。これらをMAに特化させることで、BtoBマーケティングビジネスの促進をうながせると、山口氏は説明する。
とある大手企業はMAツール導入前は引き合いを待つやり方のため、案件を逃し、顧客需要を把握できず受注の伸び悩みという課題を抱えていた。そこにMAツールを導入し、リードナーチャリングを実施することで、アポイントメント成功率が58%向上。引き合い件数も3.7倍に向上したという(導入後約1年間の件数をもとに算出)。
ただし、SCSKサービスウェアでもツールを活用しているものの、「すべてがうまくいくわけではない」(山口氏)
では、MAツールの合否を分けるのは何だろうか。山口氏は導入前後に切り分け、次のように説明する。
「導入前はシナリオ設計やチャネル連携、関係各所とのコンセンサス確立が不確実で、運用が失敗するケースが多い。導入後は知見やリストの質、営業との連携を正しく行わないと活用に失敗する」
SCSKサービスウェア マーケティングサービス部 マーケティングコンサルティング課 田代公之氏
だからこそ、導入前はBCF for MA、導入後はBtoBマーケティングソリューションを活用してほしいとアピールした。
他方でSCSKサービスウェア マーケティングサービス部 マーケティングコンサルティング課 田代公之氏は「スモールスタートと“取りあえず始める”は異なる」とも強調する。シナリオ設計やチャネル連携、各方面との合意確立など正しい査定が必要だという。