インテル、“新世代”データセンター向け製品の国内提供を開始

渡邉利和

2019-04-11 08:48

 インテルは4月9日、データセンター向け新製品群7種の国内提供を開始した。グローバルでは4月2日(米国時間)に米国サンフランシスコで開催された「Data-Centric Innovation Day」で発表されたものとなる。

今回の新製品群を5年前のシステムと比較した場合の性能向上の幅
今回の新製品群を5年前のシステムと比較した場合の性能向上の幅

 発表製品は既報通り、同社の「Data-Centric」戦略の3本柱である「Move Faster(高速な移動:ネットワーキング/インターコネクト)」「Store More(より多くを保存:メモリー/ストレージ)」「Process Everything(あらゆるものを処理:プロセッサー)」における7製品で、同社のデータセンター向け製品群のほぼ全てが一気に新世代へと移行したと言っても良いほどの規模だ。

Intel 副社長兼データセンター事業本部 クラウド・プラットフォーム&テクノロジー事業部長のジェイソン L・グリーブ氏
Intel 副社長兼データセンター事業本部 クラウド・プラットフォーム&テクノロジー事業部長のジェイソン L・グリーブ氏

 米Intel 副社長兼データセンター事業本部 クラウド・プラットフォーム&テクノロジー事業部長のジェイソン L・グリーブ氏は、「Intel史上最大規模の製品発表だ」と語った。なお、製品概要は既報通りだが、100GbE対応を果たした「Intel Ethernet 800シリーズ」(サンプル出荷中、2019年第3四半期に生産開始予定)、新しい不揮発性メモリーデバイスを使って新たなメモリ階層を導入する「インテル Optane DC パーシステント・メモリー」(同日提供開始)、シリコンストレージ製品「デュアルポート インテル SSD データセンター」では「インテル SSD D5-P4236」(同日出荷開始)や新しい不揮発性メモリデバイスを利用する「インテル Optane SSD DC D4800X」(提供開始日未定)などをラインアップする。

 この他に、容量指向のストレージ製品「インテル QLC 3D NAND SSD」、データセンター向けプロセッサーの最新世代「第2世代 インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー」(同日提供開始、「インテル Xeon Platinum 9200プロセッサー」搭載システムは、2019年上半期に出荷開始、同年下半期に出荷が本格化すると見込む)、電力効率志向のエッジ向けSoC「インテル Xeon D-1600プロセッサー」(同日提供開始)、10ナノメートルプロセスの新世代FPGA「インテル Agilex FPGAファミリー」(2019後半にサンプル出荷を開始する予定)の計7製品となる。

インテル 代表取締役社長の鈴木国正氏
インテル 代表取締役社長の鈴木国正氏

 これらの製品投入の背景となるデジタル化/データ主導型への転換について代表取締役社長の鈴木国正氏は、米Cisco Systemsが公表している「2022年までの各国データ通信量の増加予測(増加率)」のトップ3がインド、中国、日本の順であり、いずれも米国を上回るという予測を紹介。この解釈として「デジタル化で先行した米国に続き、日本を含む3カ国でのデジタル化がこれから本格化する」との認識を示した。また、グリーブ氏はサーバーの平均寿命を5年と想定した上で、稼働開始から5年以上経過したサーバが市場に約900万台以上あるというデータを紹介し、この更新需要が大きなビジネスチャンスになるとしている。

今回の新製品群で既存システムの更新需要に対応する
今回の新製品群で既存システムの更新需要に対応する

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