調査

社内データの半数以上が「ダークデータ」--スプランクが実態調査

藤本和彦 (編集部) 2019年05月28日 11時00分

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 Splunk Services Japanは5月27日、「ダークデータ」に関するグローバルの調査結果を報道機関向けに発表した。企業ではデータ活用が最優先事項として挙げられているものの、実際の取り組みは全く進んでいない現状が浮き彫りになった。

 ダークデータとは、ITシステムや機器、それらの通信によって生成され、企業内に蓄積されているが認知されず活用されていないデータを指す。Splunkではこれを「未活用の潜在的な価値を持つデータ」とし、企業はデータがもたらす大きな可能性を業績拡大に活用できていないと分析する。

 今回発表したレポートは、2018年10月~2019月1月にかけて、米国・英国・ドイツ・フランス・オーストラリア・中国・日本の7カ国、合計1365人のビジネスマネージャーとITリーダーを対象に調査を実施した。

 ビジネス部門とIT部門の意思決定者による推定を平均すると、社内データの55%が把握または活用されていないダークデータであることが分かった。一方で、81%の回答者が企業全体の成功のためにはデータが「とても」または「極めて」重要だと認識している。

 国別で見ると、中国だけが、ダークデータが半分以下(50%未満)だと答えた割合が最も高くなった。このことを受け、日本カントリーマネージャーの福島徹氏は「データ活用に対して非常に先進的な考えを持ち、ダークデータへの意識が高い」と分析する。

日本カントリーマネージャーの福島徹氏
日本カントリーマネージャーの福島徹氏

 日本は社内データの75%以上がダークデータとした割合は35%、50%以上とした割合が65%、50%未満とした割合が35%、25%未満とした割合が15%となっている。

 世界全体で90%の回答者が、あらゆる企業が将来成功を収めるためにはデータの価値を引き出す必要があると考えおり、優れたビジネスリーダーはデータを金融資産として認識しているという。その一方で、ダークデータの活用を阻む要因は、「データが多過ぎること」「必要なスキルセットが不足していること」「必要な人材が不足していること」が挙げられる。

 世界全体で75%の回答者が、データから適切な答えを導き出すスキルが「極めて」または「とても」重要だと認識する一方で、「データ主導型」が社内で単なるスローガンになっていると答えた割合は56%に上る。

 現在、ビジネス戦略の策定に人工知能(AI)を活用している企業は12%にとどまる。ただし、61%が今後5年以内にAIを導入予定だと回答している。78%の回答者がAI導入の成功を妨げる主要因としてデータの理解不足を挙げている。

 ここでも特筆すべきは中国の存在だ。自分はAIを「極めてよく」または「とてもよく」理解している割合は、世界全体が48%であるにもかかわらず、中国だけが77%と突出している。これについて福島氏は、AIの領域でも中国は世界の最先端を突き進んでいるとの見解を示した。

 また、どの国でも多くの回答者が、AIは基本的に人間を置き換えるものではなく、人間の能力を増強するものだと考えている。世界全体で見ると、65%の回答者が、AIの脅威は誇張されていると考える一方で、60%がAIの将来性は過大評価されているとも考えている。

 データスキルはあらゆる職務、特にリーダー職で必須のスキルになると予想される。世界全体で98%の回答者が、データスキルは仕事の上で今後重要になると考えている。さらに、85%の回答者が今後、データスキルはIT業務だけでなくあらゆる職種で重要性が高まると見ている。実際、83%の回答者が、他の人に頼らなければデータを解釈できないままでいると、キャリアでの成功は難しくなると予想する。81%の回答者が、社内でシニアレベルのリーダーになるにはデータリテラシーが必要だと考え、84%が今後企業の意思決定者には優れたデータスキルが求められるとした。

 その一方で、データ活用に「極めて」または「とても」意欲的だと答えたのは57%にとどまった。69%が、これ以上昇進できなくても今のやり方で仕事を続けたいと回答し、73%の回答者が自分にとってデータスキルはビジネススキルよりも身に付けるのが難しいと感じているという。

 これらの調査結果について福島氏は、「データに対する不安は世界共通」とした上で、日本の状況を「企業全体の成功のためにデータが重要だと答えた割合は世界平均を下回ったが、社内で把握していないデータの推定割合は世界平均とほぼ同じ」と説明した。

 企業のデータ活用を推進するためには、「AIと機械学習の革新的な能力を取り入れる」「データインフラとデータ文化を構築する」「今後必要になるスキルセットを補強する」「学習の機会を提供する」ことが必要だと語った。

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