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日本テラデータ、クラウドを活用したIoT分析環境をソリューション化

阿久津良和

2019-05-30 07:00

 日本テラデータは、5月22日に開催した年次イベント「Teradata Universe Tokyo 2019」の基調講演で、クラウド上に仮想IoTデバイスを構築し、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)といったパブリッククラウドサービスへ簡単に疑似データを送信できる「mockmockを提供するFusicと、効率的なIoT分析システムの構築方法を共同提案すること発表した。

 IoTデバイスおよび分析システムの設計時に、IoTデバイスから送信されるデータ形式を定義することで、仮想IoTデバイス作成サービスであるmockmockを活用して、IoT向け分析システムの同時開発や分離による開発効率を向上させる。他にも仮想IoTデバイスのスケールや、本番環境へ移行する際もパブリッククラウドのコネクター流用といったメリットも備える。両社の担当者に、共同提案に至った背景やサービスの内容を聞いた。

日本テラデータ エンタープライズ・テクノロジーセールス事業部 プリシンパル・ソリューション・エンジニアの富髙弘之氏、Fusic 技術開発部門マネージャー/エンジニアの杉本慎太郎氏、日本テラデータ エンタープライズ・テクノロジーセールス事業部長の小永井崇氏(左から)
日本テラデータ エンタープライズ・テクノロジーセールス事業部 プリシンパル・ソリューション・エンジニアの富髙弘之氏、Fusic 技術開発部門マネージャー/エンジニアの杉本慎太郎氏、日本テラデータ エンタープライズ・テクノロジーセールス事業部長の小永井崇氏(左から)

--mockmockの概要を教えてください。

杉本氏 mockmockはIoTシステムというよりも、企業がIoTシステムの動作確認や負荷検証に時間を取られず、開発に集中できるように開発者を支援するSaaSです。競合するサービスとして、類似するものではウェブ系の負荷テストサービスですが、IoTシステムを対象としたサービスは、私が知る限りでは存在しません。

 例えば、AWS IoT CoreであればMQTTS、Amazon Kinesis Data StreamsならHTTPSといったプロトコルで、mockmockの仮想IoTデバイスと各AWSサービスを経由してTeradata Vantageにデータを蓄積します。Microsoft AzureならAzure IoT Hub、GCPならCloud IoT Coreも利用できます。

 仮に実存するIoTデバイスでPoC(概念実証)を行う場合、データを収集するデバイスの用意に多くの時間を取られますし、デバイスを操作しながらの動作確認も大きな手間になります。一方で、IoTデバイスのシミュレーターを開発する方法もありますが、開発が進めば利用方法も複雑になり、属人化しかねません。さらに進むと、使用頻度が減って保守もされなくなります。この一連のプロセスをmockmockで汎用化させました。ウェブブラウザでパラメーターの調整はもちろん、時系列データもノンコーディングで編集できます。

 例えば、自動車に搭載したIoTデバイスのシミュレーターの開発では、緯度・経度のデータを時系列に変化させるのは簡単ではありません。mockmockなら地図の何もない場所をクリックすると通過点が追加され、緯度・経度の計算を経てクラウドにデータを格納できます。直感的かつシンプルな操作性も特徴の一つでしょう。日本テラデータや他のお客さまからも「使いやすい」と評価いただいています。mockmockは開発者向けのニッチなサービスですが、開発時間の短縮や開発コストの削減にもなるでしょう。

--mockmockの提供はいつからでしょうか。

杉本氏 2017年4月にローンチしました。当時のIoT市場はまだ成熟しておらず、正直なところ当時の引き合いは多くありませんでした。加えてmockmockが必要される場面は、製品の開発過程にあります。PoC段階で必要なIoTデバイスは数台にとどまりますが、製品開発フェーズでは数千台、数万台と増加しかねません。

 mockmockは、開発中に負荷テストを行うのが難しい場面や、複雑なシステム開発時にIoTデバイスの選定に時間がかかるといった課題を解決します。そのためmockmockローンチ直後は、世の中がIoT業界(mockmock)に追いついていないという感覚でした。2018年夏ごろからIoT製品も増えたことにより、mockmockの価値を理解していただける方にお目にかかれるようになりました。そこから少しずつ導入事例も増え始めました。以前はソラコムのパートナー会を経由してmockmockを知っていただくのが多かったのですが、最近はお客さま自身で調べて、ご連絡をいただくケースが増えています。

 mockmockは、ウェブから5000台まで申し込めますが、それ以上の場合は問い合わせをいただく形になります。現在は5万台までの動作検証を終えました。

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