BroadcomがSymantecの買収を検討している可能性があると報じられている。報道を受け、Symantecの株価は急騰した。
Bloombergの米国時間7月2日の報道によると、この件に詳しい関係者は現状について「交渉が進んだ段階」にあると説明しており、「数週間以内」に合意に達する可能性もあるという。
The Financial Timesは買収金額について、150億ドル(約1兆6000億円)相当になる可能性もあると報じている。
情報筋は買収が成立する保証はないとしているが、Symantecの株価は時間外取引で約20%上昇し、好感されているようだ。
5月に発表されたSymantecの2018年第4四半期決算では、ブッキングが期待を下回ったため、エンタープライズ向け事業の売り上げが目標に到達しなかったとされていた。決算はほぼ予想どおりで、売上高は11億9000万ドル、1株当たり利益は5セント、非GAAPベースでは39セントだった。しかし、同社は売り上げの不振に直面しているほか、最高経営責任者(CEO)だったGreg Clark氏の辞任を受け、指導者のいない状態となった。
SymantecはRichard Hill氏を暫定CEO、Vincent Pilette氏を新最高財務責任者(CFO)に任命した。両幹部は、エンタープライズ部門とコンシューマー部門の両方で売り上げを強化し、競合製品の登場やコンシューマーの関心低下によって競争が激化するソフトウェア市場で後れを取らないように取り組む必要がある。
Symantecはエンタープライズ市場での売り上げが不振だったとしていた。しかし買収が実現すれば、Broadcomは価値のある資産をソフトウェアポートフォリオに追加できる。同社は2018年にCA Technologiesを189億ドル(約2兆1200億円)で買収しており、Symantecを買収すれば、それに続く大規模企業買収となる。
Symantecの担当者は米ZDNetに対し、市場の憶測や推測にコメントしない方針だと述べた。
米ZDNetはBroadcomにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。