日立製作所は10月2日、データを分析・活用するための準備作業である「データ前処理」を、人工知能(AI)で効率化する「Data Preparation Service」の提供を開始した。従来は人手で多くの工数を要していたデータの整形・加工作業を高度化する。価格は個別見積もり。
近年、業務データをはじめ、さまざまなIoT機器やセンサーから得られた異種混合なデータをビジネスに活用する機運が高まっている。しかし、現場で生成されるデータには項目の定義情報がないことや同種のデータがシステムごとに異なる名前で管理されることも多いため、実際に分析や活用を行うには、データの仕様把握や形式統一、類似データの統合などの前処理が不可欠になる。
Data Preparation Serviceは、ユーザー企業やプロジェクトごとの専用の環境に投入されたデータの項目名や欠損値、データ間の関連性などを提案する機能を備え、データの理解に必要となるさまざまな情報を解析し、直感的かつグラフィカルに提示することができる。
また、データの加工方法を登録・共有する機能も搭載し、欠損値の補完や異常値・重複データの排除といった専門性の高い加工作業を手軽に検証できるほか、検証した前処理ロジックをETLツールに連携し、シームレスに実運用に移行できるようにしている。

Data Preparation Serviceの概要(提供:日立製作所)