Microsoftは、米国時間10月2日にニューヨーク市で開催された秋のイベントで、以前から存在がうわさされていたデュアルスクリーンデバイス「Surface Neo」を披露した。このデバイスには「Windows 10X」と名付けられたOSが搭載されるという。このOSは一体どんなものなのだろうか。
この記事では、現時点で筆者が「Windows 10X」について知っている限りの(あるいは少なくとも、知っていると考えている限りの)情報をQ&A方式でまとめてみた。
Windows 10Xとは何なのか?これはMicrosoftウォッチャーが2018年に報じた「Windows Lite/Santorini」と同じものなのか?
これはどう見てもイエスで、Windows 10XはWindows Lite/Santoriniの正式名称のようだ。新しいOSではない。よりモジュール化が進み、デュアルスクリーンあるいは折り畳み式のデバイスに最適化されたWindows 10だと考えてほしい。
なぜ「10X」と呼ばれているのか?これは「Windows 10 10(テン・テン)」と読むのか?
ノーだ。Microsoftの役員は、このOSを「Windows 10 X(テン・エックス)」と呼んでいるようだ。ハードウェア部門の責任者であるPanos Panay氏は、10月2日のステージで、10Xを説明する際に「expression(エクスプレッション、表現)」という言葉を使い、「これはWindows 10の新しい表現だ」と述べている。筆者は、これがこの名称の由来の「公式な」説明なのだと考えている。
Windows 10Xと「Windows Core OS」(WCOS)との関係は?
WCOSは、Windows 10Xの土台を構成する要素の1つだ。以前、筆者(そしてほかの記者)は、WCOSを「Windows OneCore」の後継OSであると説明していた。Windowsのコアコンポーネントを、さまざまなデバイスで利用できるようにするために標準化する試みだ。しかし実際には、WCOSはOneCoreの構成要素と、UWP/WebおよびWin32のアプリパッケージと、(Composable Shell)を組み合わせたものだと考えるべきだ。これらが、Windows 10Xの基礎的な構成要素となっている。
Windows 10XはどのWindowsデバイスに搭載されるのか?
Microsoftが10月2日に発表したように、Windows 10Xは、2020年のホリデーシーズンに発売予定のデュアルスクリーンSurfaceデバイス、「Surface Neo」に搭載される。Dell、Lenovo、HP Inc.、ASUSなどをはじめとするMicrosoftのパートナーから発売される、新型のデュアルスクリーン折り畳み型Windowsデバイスにも、やはりWindows 10Xが搭載される可能性が高い(また、これらが2020年のホリデーシーズン以前に発売される可能性は低い)。同時に発表されたARMベースの「Surface Pro X」には、製品名に「X」が付いているにもかかわらず、Windows 10Xは搭載されない。