西友は10月に、日立製作所(日立)の「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」を全国の店舗へ導入開始した。
対象は、西友が販売する弁当・惣菜売場の商品のうち、西友の自社工場で製造した商品をはじめとする約250アイテム。従来は経験を有する担当者が過去の販売実績などをもとに商品ごとに発注を行っていた。同システムでは、人工知能(AI)が店舗・商品ごとに需要を予測。その予測に基づいて発注量を決定し、発注作業を自動化する。
AIによる需要予測に基づく自動発注システムのイメージ(出典:西友・日立)
西友では、担当者が従来行っていた発注業務をAIに任せることにより、店内厨房での加工業務や接客などの作業に注力することが可能となる。加えて、2019年10月1日に施行された「食品ロスの削減の推進に関する法律」への対応も進められるという。
運用の流れは、西友が、店舗の弁当・惣菜売場における過去のデータ(商品ごとの在庫・発注・販売・廃棄量、気象、曜日・季節変動、販促イベントなど)を日立に提供。日立は、西友からのデータをAIを用いて分析することで、店舗・アイテム別の推奨発注量を自動で算出し、西友に提供する。さらに、実績値と予測値を比較して自動補正を行うことで、需要予測精度の向上を図る。