パナソニック コネクティッドソリューションズ(CNS)社は、ウイングアーク1stの「Dr.Sum」と「MotionBoard」で構成された「在庫適正化ソリューション」を導入した。ウイングアーク1stが10月10日に発表した。
パナソニック CNS社は、高輝度・高機能の業務用大型プロジェクターの製造を手掛ける企業。今回の導入で、滞留在庫の金額を工場全体で15%程度削減した。
在庫適正化ソリューションは、部品や原材料の滞留在庫をスピーディーに判別し、正確なデータから滞留在庫の課題を洗い出すことができる。品目マスターで管理されている部品の総数は十数万点にもおよぶが、従来、生産管理システム(SAP ERP)から必要なデータを「Microsoft Access」「同Excel」を用いて集計やグラフ化し、滞留在庫の管理を行っていた。
しかし、データ量が多すぎてPCに取り込めないことや、処理能力が足りずに思うように分析できないこともあり、また、せっかくレポートを作成しても、その時点で既に大きなタイムラグが発生して、最新の生産計画や在庫量などのリアルな数字と乖離しているケースも少なくなかった。
ダッシュボードでは、主要製品の部品在庫の滞留状況が金額(単価×数量)の高い品目順にカラーで表示され要注意品目について、ロケーション別にドリルダウンしてその内訳を見たり、流動数曲線を用いて過去の滞留状況の傾向を調べたりできる。これにより、意図的な滞留在庫と意図していない滞留在庫を明確に判別した上で、具体的なアクションを導くための気づきを得られるようになったという。
今後、同社では、在庫が滞留しやすいパターン、あるいは在庫が不足しがちなパターンなどをAI(人工知能)技術などで学習できるようにし、先手を打ってアラートを出すといった仕組みも構築していきたいとしている。