総務省は、人工知能(AI)による顔認証技術を活用した高速体温測定システムを導入。中央合同庁舎第2号館、総務省第2庁舎に設置した。
システムを設置した中央合同庁舎第2号館(左)と総務省第2庁舎
導入したのは、JCVが提供する「顔認証・体温測定ソリューション」で既存のセキュリティゲートへの装着やスタンドへの設置が可能だ。マスクを着用したままでも認証ができる高精度な顔認証機能に、体温測定検知とマスク検知機能を追加している。今回、総務省ではソリューションのうち体温測定機能を活用する。
利用する赤外線カメラは、対象者と1.5m離れた距離でも0.5秒でプラスマイナス0.3度の精度で体温を測定する。また来省者の体温異常を検知し、管理者に即時通知を送信することが可能。最適化されたアルゴリズムにより黒体の導入が不要で、マスクを着用したままでも正確に測定できる。黒体とは、黒色の平面を一定温度に設定できる機器のことで、サーモカメラの多くは精度を維持するために黒体を用いた調整が必要となることが多い。
なお、今回の導入では、体温測定のみを行い、顔認証による入館管理は行わず、来省者の個人情報や画像データは一切取得しない。