日本ヒューレット・パッカード(日本HPE)は5月14日、オープンソースソフトウェア(OSS)のコンテナオーケストレーション「Kubernetes」を活用したコンテナプラットフォーム「HPE Container Platform」の国内提供を開始した。Kubernetesのほかに買収したBlueDataのコンテナ管理の制御プレーン「BlueData Control Plane」などで構成される。
オンプレミスやパブリッククラウド、エッジ環境で動作するソフトウェアとして提供し、物理CPUコアまたは仮想CPUコア×2単位で課金するライセンス体系となっている。機械学習ライフサイクル管理を提供する「HPE Machine Learning Ops」も別途用意する。
ハイブリッドIT事業統括 製品統括本部 統括本部長 本田昌和氏はContainer Platformについて「ビッグデータを扱う業務領域に強みを持つ製品。効率化ではなくデータ活用にフォーカスした。ビッグデータの分析活用で強みを発揮できる」と説明した。
コンテナ環境の導入形態は複数存在する。OSSに精通しているエンジニアを抱える企業であれば、自社導入も可能だ。当然ながらOSSに強いシステムインテグレーター(SIer)に環境構築を依頼することもできる。
ハイブリッドIT事業統括 プロダクトアーキテクト統括本部 製品技術本部 ストレージソリューション部 部長代理 野瀬哲哉氏は「自力でKubernetesを導入するには現場に高いスキルセットが求められ、パブリッククラウドのKubernetesサービスを使う場合も、ロックインやプロバイダー主導のバージョン管理が発生する。SIerなどのKubernetes環境構築は容易な管理とサポートを期待できるが、高額のライセンスや独自管理フレームワークの習熟が必要」と説明する。
Container Platformは各課題に直面しつつも、サイロ化したデータを集約し、データ活用に取り組もうとする企業向けの製品。OSはRed Hat Enterprise LinuxやCentOSを想定しており、OSS版Kubernetesがその上で稼働する仕組みだ。