アビーム、プロセスマイニング活用した「SAP S/4HANA」の移行支援サービスを提供

NO BUDGET

2020-06-04 11:13

 アビームコンサルティングは、独Celonisのプロセスマイニング技術を使って統合基幹業務システム(ERP)「SAP S/4HANA」への移行を支援するサービス「Re+Innovation for SAP S/4HANA」の提供を開始した。

 「SAP ERP Central Component(ECC) 6.0」が2027年に保守期限を迎えることを受けて、デジタル技術を活用するためのシステム基盤となるSAP S/4HANAへの移行が進んでいる。アビームでは、単純な移行や置き換えでは、業務プロセスの改善まで踏み込むことが困難で費用対効果を示しにくいことや、業務プロセスの改善まで見込んだ移行の場合はその全体把握や課題分析に膨大な時間やリソースが必要になることなどを課題と捉え、同サービスを提供することとした。

赤枠内が同サービスの対象範囲
赤枠内が同サービスの対象範囲(出典:アビーム)

 新サービスでは、SAP ECC 6.0上で稼働する業務のトランザクションデータやログデータを分析し、業務プロセスを可視化する。従来、ヒアリングや担当者の経験に基づき実施していた業務実態の把握をプロセスマイニング技術で網羅的かつ短時間で把握・分析していく。

 さらにプロセスマイニングで可視化した業務実態から非効率な業務を特定し、業務プロセスの改善施策を提示する。また、その際のROI(投資収益率)を数値化することで、移行による費用対効果をより具体的に示すことが可能になる。

 同社によると、一例として、複数の海外子会社における入金消込のログデータから、会社ごとの作業自動化率を解析し、業務を改善すべき会社を特定。また、改善すべき会社の業務を自動化した場合の削減可能な人件費を算出するといったことが可能になるという。

 提供価格は2340万円からで、SAP ECC 6.0を導入済の企業が対象となる。

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