アビームコンサルティングは、横河電機の顧客ID統合基盤の導入に際して、プロジェクトの要件定義や運営、ソリューション選定と導入までを一貫して支援した。基盤にはSAPジャパンのクラウド型顧客ID統合基盤「SAP Customer Data Cloud」を採用した。アビームが3月3日に発表した。
このプロジェクトは、デジタル技術の活用を通じてウェブサービスを利用する顧客の利便性の向上を目的としたもの。横河電機では、ウェブサイトを通じて各事業に関連した法人会員向けの多様なサービスを提供しているが、ウェブサイトを利用するためのIDは事業ごとに管理され、個別にID登録・ログイン処理を必要とし、顧客の利便性の向上に課題があった。
また、グローバルで展開する新たなウェブサービスの提供を予定しており、GDPR(欧州の一般データ保護規則)をはじめとする各国の法制度に準拠した顧客IDの統合やシングルサインオンを早期に実現できるソリューションの導入が求められていた。
具体的には、グローバルで共通の顧客ID管理・活用基盤を構築し、問い合わせ受付などのインシデント管理や設備のリモート監視など複数の法人向けサービスサイトの顧客IDを統合し、シングルサインオンを実装した。入力時の煩雑さを軽減するだけでなくデータ連携によりサービスを横断した利用を可能とし、今後のサービス拡張にも対応する。
また、スマートフォンアプリを使用した多要素/多段階認証によるセキュリティ強化やGDPRに準拠した同意管理機能やプロファイル管理機能を活用し、各国の個人情報規制に対応する。
SAP Customer Data Cloudの標準機能を使い、アビームが有するプロジェクトと製品へのノウハウ/知見を活用し、2カ月での導入を可能にした。