富士通「VPS」シリーズに新バージョン--製造プロセス情報の作成機能を強化

大場みのり (編集部)

2020-08-05 18:17

 富士通は8月5日、デジタルプロセスが開発を手掛ける「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA デジタル生産準備 VPS(VPS)」シリーズの新バージョンを発売した。同ツールは、製造業における生産準備業務のデジタル化を支援する。

 新バージョンでは、生産準備工程の製品組み立てにおいて使用する部品や作業手順、場所、設備や治工具、製造ノウハウといった工程情報をひも付けて蓄積・管理するBill of Process(BOP)の作成機能を強化。これにより、製品の組み立てに関するデータを活用した高品質かつ効率的な生産が可能となり、製品の迅速な市場投入と市場競争力の強化につながるという。

 具体的な特徴としては、「VPS Standard」「VPS Manufacturing」において、BOPを過去の機種モデルから新機種モデルに流用することが可能となった。これにより、VPSにおける工程の順序や情報を従来比2分の1の時間で作成できるという。

工程情報の流用によるBOP作成の効率化イメージ(出典:富士通)
工程情報の流用によるBOP作成の効率化イメージ(出典:富士通)

 また、製品の製造工程における作業品質を管理するために作成する「QC工程図」と、製造工程の流れに沿って作業手順や品質管理の方法を記載する「帳票工程FMEA表」に必要な情報を、VPSにおいて表形式で入力できる機能を追加。その結果、工程の管理方法に関する情報を含むBOPをVPSで一元的に作成でき、これまでQC工程図や工程FMEA表を個別に作成・管理することで発生してきた転記情報の重複や抜け漏れによる修正を低減することが可能となる。

 加えて、設計の変更情報を反映する設計変更対応機能を強化。CAD(コンピューター支援設計)から取り込んだ設計構成ツリーと、VPSで作成した製造構成ツリーを並べて表示したり、設計変更前後の製品モデルの比較画面において、変更された部品を色分けして表示したりすることで、設計情報の変更内容が把握しやすくなり、効率的かつ柔軟に最新の設計情報を反映することができるという。

 生産ラインシミュレーターの「VPS GP4」では、製造ラインのレイアウトを検討する際に、VPS Standard、VPS Manufacturingの製品モデルに設定したレイアウト情報や設備名を基に、設備を製造ラインに自動配置する機能を搭載。この機能により、製造ラインのレイアウト作成時間が従来と比べて20%削減され、検討の前倒しと短期化が図れるとしている。

 また、生産性検討を行う際、工程間の中間仕掛品を含む作業手順を検討する機能を強化。組み立て途中の製品状態である中間仕掛品を容易に生成でき、VPSにおける生産ライン改善案の作成時間が従来比5分の1に短縮されるという。これらの機能により、ミスや漏れがなく、より効率的にBOPを作成することが可能となり、生産の開始直後から歩留まりの高い生産が期待される。

 税別販売価格は、VPS Standard V15L22(VPS Digital MockupとVPS Manufacturingのセット商品)が400万円、VPS Digital Mockup V15L22が250万円、VPS Manufacturing V15L22が250万円、VPS GP4 V11L22が440万円。販売目標は、今後3年間で2500ライセンスだとしている。

 富士通は今後も、VPSの機能強化を継続的に行うことで、生産準備業務のさらなるデジタル化を進め、DX(デジタル変革)による顧客の生産性向上や、ニューノーマルにおける事業継続を支援していく。

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