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富士通、2020年度の経営方針を表明--デジタル変革と持続可能な成長を達成へ

國谷武史 (編集部)

2020-07-30 17:10

 富士は7月30日、2020年度(2021年3月期)の経営方針と同第1四半期業績を発表した。第1四半期業績は売上高が前年度同期比4.3%減の8027億9300万円、営業利益は同558.0%増の222億7300万円だった。経営方針では前年度から推進するデジタルビジネスへのシフトを加速させ持続可能な成長を目指すとしている。

富士通 代表取締役社長の時田隆仁氏
富士通 代表取締役社長の時田隆仁氏

 代表取締役社長の時田隆仁氏は、5月の2020年3月期決算発表で説明した同社の方向性を踏まえ、「人とデータを中心とした新たな生活様式をテクノロジーで築く」とのミッションを挙げた。この実現に向けた行動原理として「パーパス」や「Fujitsu Way」などを掲げる。コロナ禍時代の新しい働き方となる「Work Life Shift」や、FUJITSU Hybrid IT Serviceなどビジネスの再構築を目指す「Reimagine」キャンペーンを展開し、一例ではグループ会社と協力会社を含む5000人規模のクラウドリモート開発体制が既に稼働していると説明した。

 第1四半期業績は、コロナ禍の影響を受けたもの減収増益を達成した。グローバル法人IT市場の動向について時田氏は、「複数の調査を総合的に分析すると、2020年のIT支出は減少するが、その後は緩やかに回復すると予想している」と述べた。同社では、市場をデジタルトランスフォーメーション(DX)領域と従来型ITの2つに分け、「DXやクラウドなどは従来型ITよりも成長する富士通が注力すべき分野。ここはお客さまの事業の成長に貢献する『For Growth』、従来型ITはお客さまの事業の安定に貢献する『For Stability』とし、成長と安定の両軸で収益性を高める」(時田氏)としている。

パーパス実現に向けた施策
パーパス実現に向けた施策

 先のパーパス実現に向けた施策では、(1)日本を含む6リージョン体制でのグローバル事業展開、(2)富士通Japanの発足、(3)ジャパン・グローバルゲートウェイの設置、(4)DXのベストパートナーーーを推進する。(1)ではグローバル共通のポートフォリオやアカウントプラン、オファリングをもとに地域特性に応じたサービスやソリューションを展開し、(2)では富士通とグループ会社の国内事業の機能を集約する富士通Japanを10月1日に発足する。併せて同日、富士通フロンテックの公開買い付けを発表し、「グループの一体化をさらに推進する」(時田氏)という。

 (3)では、世界8カ所のグローバルデリバリーセンターと連携するニアショア組織の「グローバルゲートウェイ」を日本も設置して、顧客ニーズにきめ細やかに対応する体制を強化する。(4)では7月1日に「デザインセンター」や「ソーシャルデザイン本部」を設置してデザイン経営やビジネスへの取り組みを推進するほか、4月1日に設立したRidgelinezも事業活動を本格化させているとした。

 加えて時田氏は、富士通自身のDX施策として「データドリブン経営強化」「DX人材への進化&生産性の向上」「全員参加型、エコシステム型のDX推進」も掲げた。データドリブン経営強化では、全社共通の経営データを活用するためにプロセスやERP(統合基幹業務システム)を刷新している。DX人材への進化&生産性の向上では、グループ13万人の社員を「DX人材」に転換すべくデザイン思考やアジャイルマインドの醸成に努めているとし、ジョブ型雇用の社員も1万5000人に拡大したと説明した。全員参加型、エコシステム型のDX推進では、最高デジタルトランスフォーメーション責任者を兼務する時田氏直属のチームとして15人の「DX Officer」による全社横断の変革を推進する。

 また時田氏は、こうした変革を進めていくために5年間で5000億~6000億円規模の投資を行い、テクノロジーやソリューションの開発、合併・買収、高度人材の獲得、内部リソースの強化に充てるとした。

 2022年度の財務目標では、売上高3兆5000億円、営業利益率10%の達成を掲げる。時田氏は、同社が持続的に成長していく上で財務目標だけでなく、非財務的な指標も必要と述べ、ネットプロモータースコア(顧客ロイヤリティー)や従業員満足度といった指標を新たに整備するという。最後に、「今後5年間で1兆円以上のフリーキャッシュフローを安定的に生み出すことで、着実な成長を続けていく」と締めくくった。

 2020年度通期業は、売上高が6.4%減の3兆6100億円、営業利益が0.2%増の2120億円の減収増益を予想する。本業のテクノロジーソリューションにおける体質改善効果により営業利益率は0.4ポイント増の5.9%を見込んでいる。

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