サッカーチームなどを運営しているアビスパ福岡は、AI(人工知能)機能を搭載した非接触体温測定器を各所に設置し、ファン・選手・関係者を対象に体温測定を実施する。導入したのは、TACTが提供する「AIコンシェルジュ for サーモグラフィ」。
同製品は、約1秒程度の非接触測定で体温検知ができ、精度はプラスマイナス0.3度となっている。設定体温のしきい値を超えるとアラート(画面表示、警告音、メール送信)が発信される。設定体温のしきい値は変更可能だ。また顔認証機能を搭載しており、スタンドアロンで稼働できる。
VIPラウンジでの設置風景
アビスパ福岡では、導入に先立ち、7月15、25、29日のホームゲーム3試合において実証実験を行った。試合会場においてVIPラウンジ入口1カ所、関係者入口1カ所に端末を設置。来場者は入場時に同機器のモニターを覗き込むことで体温を検知。一定以上(37.5度)の体温が検知された場合にアラートが表示される。
その結果、併用して使っているほかの体温測定機に比べ「屋内の電球やライトなどの熱に反応せず、顔認証で精度の高い検知ができる」「素早く検温できる」といった運用スタッフからの声も上がっている。人が密接して測定することがないので、測定者、被測定者それぞれの安全を確保することができると好評だったという。
各種設置イメージ
今後、試合がない日には本社オフィスのエントランスおよび選手がトレーニングを行っている練習施設に配置し、選手、スタッフ、来館者の日々の体温測定をスムーズに行える環境を整備していく。