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大塚商会、コロナ禍で減収減益--AI営業支援システムなど活用

大河原克行

2020-08-11 09:22

 大塚商会は、2020年度上期(2020年1~6月)連結業績を発表した。売上高は前年同期比3.8%減の4329億円、営業利益は10.5%減の303億円、経常利益は10.8%減の309億円、当期純利益は11.6%減の207億円で、大塚裕司社長は、「第1四半期(1~3月)は順調だが、上期では全項目で未達」と述べた。

大塚商会の2020年度上期業績
大塚商会の2020年度上期業績

 前年度はWindows 7のサポート終了に伴うPC更新の特需などがあり、大塚氏は、今期はその反動を予想していたとしたが、「第2四半期は新型コロナウイルス感染症の影響をまともに受けた。3月後半から首都圏の企業を中心に在宅勤務にシフトし、4~5月は緊急事態宣言が発令された。1企業当たりの売上高は、第1四半期に0.6ポイント増だったが、第2四半期は13.2ポイント減少している」と総括する。

 その一方で、PC特需のない一昨年の実績は上回っているといい、「その点で中期的な成長は大きくずれていない。粗利率は0.3ポイント上昇。前年同期にPC特需で大企業の大量導入が進んだが粗利率が低くなる。需要一巡で大企業向け販売が減少して粗利率が高まった」とした。また、連結子会社ネットワールドの売上高が5.9%増の654億円で、「ハイパーコンバージドインフラ(HCI)やストレージ、セキュリティなどが好調で、新たなネットワーク環境の構築提案が順調に推移」と述べた。

 上期のうち、新型コロナウイルス感染症の影響が大きい第2四半期(4~6月)の売上高は12.2%減の2086億円、営業利益は26.4%減の141億円、経常利益は26.2%減の144億円で、当期純利益は26.5%減の99億円だった。「今四半期の売上減は、リーマンショック後の2009年度第2四半期以来11年ぶり。緊急事態宣言の影響で対面営業が減少し、オンラインやセンター対応でカバーしたが新規顧客への商談やソリューション提案のような顧客との打ち合わせが必要な商談を一時的に中断したことが影響した。3月後半から急増したテレワークニーズへの対応を強化したことも影響している。目前の課題解決を優先する一方、従前のソリューション提案が止まり、1カ月分の活動が止まったような印象」(大塚氏)

 2020年上期のテレワーク支援実績は1万9000社、22万7000IDに達しているという。大塚氏によれば、テレワークはシステム系、事務機系、回線系の商材が組み合わせたもので、さまざまな商材を扱う点が同社の強みとする。「オフィスまるごとテレワークとして、ワンストップソリューション、ワンストップサポートによる総合的な提案ができる」(大塚氏)としたが、一方で、「正直なところ、テレワーク商材の販売だけでは予算達成できない。売上企業数は第1四半期が1.7%増、第2四半期は1.0%増。ベースとしてはいい内容」としている。

 上期のセグメント別連結売上高は、システムインテグレーション事業が5.4%減の2817億円、サービス&サポート事業が0.7%減の1511億円だった。複写機の販売台数は14.1%減の1万9000台でうちカラー複写機が13.9%減の1万8475台。サーバーは19.1%減の1万3531台。PCは26.0%減の64万871台。タブレットを含むクライアント合計では25.3%減の66万8661台だった。

 大塚氏は、「在宅勤務でタブレット需要が拡大し43.1%増に。PCも第2四半期で一昨年実績を超え手堅かった」と分析。「複写機は新規需要獲得が難しく在宅勤務が増加する中でマイナスだが文書電子化やFAXを社外から見たいといった要望に対するソリューション提案が進んでいる。販売減は課題だが、コピーの粗利率は2018年度の39.0%、2019年度が42.5%、2020年度上期は45.1%と向上。単品からソリューション型に変わっている」と述べた。

 大塚商会の単体業績は、売上高が5.3%減の3856億円、営業利益が11.9%減の267億円、経常利益が10.7%減の285億円、当期純利益が10.6%減の197億円だった。単体でのSI関連商品の売上高は8.9%減の2088億円、受託ソフトなどが1.4%減の268億円。サプライが2.4%減の753億円、保守などが1.4%増の746億円だった。

 そのうち重点戦略事業に位置付ける「たのめーる」の売上高は3.8%減の796億円、オリジナル統合業務ソフト製品の「SMILE」が18.1%減の58億円、ナレッジマネジメントシステムの「ODS21」が12.3%減の274億円だったが、セキュリティビジネスの「OSM」は、テレワーク需要の増加もあり3.5%増の403億円だった。たのめーるは、168万7407口座に達した。「たのめーるの売上高は第1四半期に3.5%増だったが、第2四半期は11.0%減。オフィスに人がいないのでサプライト需要の減少が影響している。だが、1年間で9万9925口座増加し、企業活動が回復すればこれが生きてくる」(大塚氏)とした。

 ウェブサービス(ASP)は、半年間で17万3000人増加し、280万人が利用した。サプライと保守契約を含むストックビジネスの売上高は1443億円、構成比は37.4%となった。 「ウェブサービスは在宅勤務の増加が影響。Office365は46万ユーザー増加し、『どこでもキャビネット』も22万人増加した」(大塚氏)とする。

 一方で、最もマイナス影響を受けたのがコピーの保守だった。「顧客がオフィスにいないのでコピー機の稼働がミニマムになる。コピー用紙も売れず保守費用も入ってこない。これがボディブローのように効いてきた。第1四半期時点では、上期に10億円ほどの影響を見込んでいたが、実際には21億3000万円のマイナス。一方で、テレワークなどへの対応を含むシステム保守が、20億5000万円増加した。コピー保守の減少部分をシステム保守でカバーできた」(大塚氏)という。

 サプライおよびコピー保守の売上高は、4月に11.1%減、5月は21.7%減、6月は3.5%減で、第2四半期全体で12.8%減だ。大塚氏は、「5月の落ち込みは想定以上だが、V字回復とは言わないまでも、少しずつ回復をしている。前年に比べ8~9割ほどには戻るだろう。不足部分はペーパーレス化などでカバーする」とした。

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